夏競馬終了で2歳戦を総まとめ 最も目立ったのは大幅な出走頭数減

公開日:2024年9月5日 14:00 更新日:2024年9月6日 10:42

 先週で夏競馬が終了。ここではこの夏の2歳戦をおさらいしておこう。

 今年の一番大きな特徴は出走頭数の減少だ。

 新馬戦のスタートは以前に比べて、かなり早くなった。

 例えば00年は6月から始まる函館のみで先行スタート。中央場所の福島や小倉では7月半ばからだった。今のように6月1週目の東京、阪神(今年は京都)でも組まれるようになったのは12年からだ。

 その点も踏まえて12年以降で見ていくと、同年の夏競馬の延べ出走頭数は2129頭。14年からはさらに2歳戦が増加したこともあり、2506頭が出走している。

 ところが……。鞍数自体は今は逆に少し減っているものの、昨年は1990頭と2000頭を切り、今年は1884頭。10年前より600頭以上も減っている。

 例年、新潟や小倉では18頭立ても珍しくないのに、今年はわずか5鞍だけ。5頭立てが4鞍、6頭立てが5鞍、7頭立てが20鞍。本当に少頭数のレースが目立った。

 重賞も函館2歳Sこそ14頭いたが、新潟2歳Sは11頭、札幌2歳Sは12頭で、小倉2歳Sは13頭と、いずれもフルゲートに達しなかった。

 近年の夏はとにかく暑い。無理せず、早期のデビューを避ける陣営が多かったということだろうか。

 ジョッキーではルメールが13勝、戸崎、横山武、坂井が11勝ずつ。中でもルメールは〈13 9 3 8〉で、連対率・667だからさすが。
 調教師では森秀師の新潟新馬戦5戦5勝が話題になったが、上には上がいる。

 現在、トップは須貝師で〈7 2 0 1〉。ここまで7頭がデビューして6頭が勝ち上がり。マジックサンズは新馬→札幌2歳Sを連勝した。もともと2歳戦に強い傾向があるとはいえ、この数字は凄い。

 種牡馬ではエピファネイアが11勝でトップ。以下、モーリスが9勝、キズナ、アドマイヤマーズ。サートゥルナーリアが8勝を挙げている。

 サートゥルナーリアは新潟2歳Sで②着だったコートアリシアンがいるし、アドマイヤマーズは牝馬エンブロイダリーが新潟で千八1分45秒5のレコード勝ちを演じた。

 馬主ではサンデーレーシング、キャロットファーム、シルクレーシングのノーザンファーム系の3大クラブ法人が12、9、6勝。以下は個人で〝ニシノ〟〝セイウン〟の西山茂行氏、〝ショウナン〟の国本哲秀氏が5勝ずつで続いている。

 特に〝ショウナン〟は勝ち鞍すべてが芝千六以上。クラシックをにぎわせる存在になりそうだ。

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