ルメールの戦線離脱と同時に来日 モレイラは2カ月で何勝する!?

公開日:2024年4月4日 14:00 更新日:2024年4月4日 14:28

 先月30日のドバイターフで落馬したルメールは鎖骨と肋骨の骨折のほか、肺にも穴があいていたことが1日に判明。ドバイレーシングクラブが同日、X(旧ツイッター)で発表した。

 すでに1日に病院を退院したが、肺に穴があくと飛行機による移動が難しいため、このまま2週間ほどUAEに滞在。その後は医師、航空会社などの判断を仰いだうえでの帰国となるもようだ。

 ルメールのリタイアはもちろん、春のGⅠ戦線に大きな影響を与える。

 今月のGⅠだけでも桜花賞=チェルヴィニア、皐月賞=レガレイラ、天皇賞・春=ドゥレッツァと有力がズラリと揃っていただけに、ルメール自身はもちろん、騎乗を依頼していた関係者にとっても頭の痛いところ。とにかく一日でも早い復帰を待ちたいところだ。

 JRAのナンバーワンが戦線を一時、離れるのと同時に、今週からモレイラが来日する。

 今回の短期免許は4月6日から6月5日までの2カ月間の予定。JRAの最終騎乗は6月2日、安田記念デーとなるが、5日(水)は大井で今年からJRA馬も参戦できる東京ダービーが行われる。もしかすると、この出馬表にモレイラの名前があるかもしれない。

 モレイラの日本初騎乗は14年。安田記念にグロリアスデイズで挑み、13番人気ながら⑥着と善戦した。

 15年は夏に札幌で行われるワールドオールスタージョッキーズに選出され、わずか2日間の騎乗で7勝をマーク。“マジックマン”との異名通りの活躍を見せた。

 翌16年は初めて2週間の短期免許を取得。WASJと合わせて3週で17勝。17年は安田記念デーと札幌2週間の5日間で14勝を挙げた。

 圧巻だったのは18年。7月28日から1カ月、9月29日から1カ月、11月10日から1カ月と小刻みに短期免許を取得。開催日数にして25日間の騎乗で76勝を挙げた。3カ月でのこの数字は年間300勝ペースだから凄すぎる。ちなみに、年間の勝率・350、連対率・502だった。

 19年から22年は来日しなかったが、昨年も11週の騎乗で46勝。すでにJRAで160勝を記録した。これは転籍したルメール、M・デムーロを除くと、379勝のペリエ、195勝のC・デムーロに次ぐもの。

 また、通算勝率・309、連対率・485は10鞍以上騎乗した外国人ジョッキーの中で断トツ。ルメールですら、通算勝率・216、連対率・372なのだ。

 モレイラは早速、土曜阪神のGⅡ阪神牝馬Sで昨年のローズSレコード勝ち、秋華賞②着のマスクトディーヴァに騎乗。桜花賞は阪神ジュベナイルF②着のステレンボッシュ、皐月賞は弥生賞ディープインパクト記念を制したコスモキュランダとコンビを組む。

 いずれもかなりの有力馬。このシーズン、モレイラは2カ月で何勝するだろうか。

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