【きさらぎ賞】ビザンチンドリーム鬼脚で制して春へ
公開日:2024年2月5日 14:00 更新日:2024年2月5日 14:00
京都で行われた3歳重賞のきさらぎ賞はフィニッシュラインで大接戦。3頭の写真判定の結果、制したのはビザンチンドリームだった。
「負けていたと思っていたので。驚きました」
そうレース後に話したのは今回がJRA重賞初制覇となったピーヒュレク。それでも紙一重とはいえ、勝利を手にできたのは強烈な末脚があったからだ。
スタートはゆっくり出て後方追走。新馬戦もそうだったが、進みが悪い面があったり、逆に頭を上げるようなシーンがあったり。道中は幼さが目立つ走りだった。
それが直線に入ると、まさに“鬼脚一閃”で、強烈な差し切り。レースのラスト2Fは11秒1―11秒3。全体が失速しているわけではない中、大外回りから勝ち切るのだからインパクトがあった。
新馬戦V直後に挑んだ重賞。これでGⅢの①着賞金を加算できたことは春へ向けて何より。ローテーションが組みやすくなるだけに大きな大きな鼻差だったといえよう。
大舞台へあとは幼さと鞍上がポイントか。
決め手は現3歳世代でも間違いなくトップクラスではある。しかし、前記のようにデビューからの2戦はまだまだ子どもっぽさが目立つ走り。初戦も今回も12頭立て。フルゲートが予想されるクラシック本番で、リズムのいいスムーズな競馬ができるように気性の成長が待たれる。
さらにジョッキーはどうなるのか。連続騎乗がベストに越したことはないが、今回はピーヒュレクで新馬戦はムルザバエフが手綱を取っていた。両者とも短期免許での来日だけに、次の鞍上選びという問題がある。うまく鞍が合いそうなトップジョッキーをリザーブすることができるのか。
ともあれ、課題はあるにしろ、V2の内容は素質の高さを示す非凡なもの。大舞台が楽しみになったのは間違いない。