【凱旋門賞】スルーセブンシーズが示した良馬場だったら日本馬は確実に好勝負できる!
公開日:2023年10月2日 14:00 更新日:2023年10月2日 14:00
その名の通り、インパクトのある勝ちっぷりだった。
今年で102回目を迎えた凱旋門賞を制したのは現地はもとより、日本の海外馬券発売でも圧倒的な1番人気に支持されたエースインパクト。これで6戦無敗とし、ジョッケクルブ賞(仏ダービー)に続くビッグタイトルを掴んだ。
とにかく強かった。
これまでパリロンシャンを走ったことも、二千四百メートルを走ったこともなし。それでも鞍上のC・デムーロは馬の力を信じて後方3番手あたりで待機。直線では外に出して末脚を爆発させ、欧州の頂点に立った。勝ち時計は2分25秒50。
この数字が示す通り、今年の凱旋門賞は非常にいい馬場だった。土曜は稍重で、日曜はこの時季のパリとは思えないほどの陽気。ペネトロメーターが示す馬場の発表は稍重だったが、実際は限りなく良馬場に近かった。
日本から遠征したスルーセブンシーズは道中、エースインパクトとほぼ同じ位置。最後は馬群の中に突っ込み、④着と善戦した。日本の牝馬では最良の着順である。
着差はおよそ勝ち馬から3馬身ほど。これまで好位から下がる馬はいても、後方からここまで脚を伸ばした牝馬もいなかった。欧州特有の超スローで折り合いに苦労するような場面もあっただけに、なおさらこの④着は称賛できる。
ただ、これは言っても仕方がないことだが、昨年が今年のような好天だったらどうだっただろうか。タイトルホルダー、ドウデュース、ディープボンドにステイフーリッシュ。そうそうたる顔ぶれで挑んだものの、直前の大雨に泣き、4頭とも2ケタ着順に終わった。
スルーセブンシーズが示したのは、良馬場だったら日本馬が好勝負できる可能性は確実に上がるということ。こればかりは結局、運次第ということなのか……。