【CBC賞】マッドクール勝って秋へ

公開日:2023年6月27日 14:00 更新日:2023年6月27日 14:00

状態も舞台も文句なし

 重賞取りへ死角なし。マッドクールが初タイトルゲットだ。

 今シーズンはGⅢシルクロードSから始動。昇級初戦が重賞と厳しい条件の中、ゴール寸前まで先頭をキープ。最後はかわされて0秒1差③着に終わったが、①着ナムラクレアと②着ファストフォースは次走の高松宮記念で②①着だ。この力関係を考えれば重賞、いやGⅠですら通用する能力はあると言えよう。

 前走の春雷Sも掛け値なしに強かった。

 トップハンデ57・5キロを背負いながら、レースでは好位2番手から押し切る横綱相撲。着差は首でも、②着馬とは3・5キロもの斤量差があったことを考えると、完勝と言える内容だ。

 しかも、当時は決して順調な臨戦過程ではなかった。池添学師がこう話す。

「予定していたオーシャンSを裂蹄で回避して、前走の春雷Sへ向かいました。状態を見ながら間隔をあけつつの調整で、不安を残しての競馬。絶好調ではなかったです。レースでは重馬場が合わず落鉄も。それで勝てたのは、やはり能力の高さでしょう」

 対して、今回は順調そのもの。調整過程を見れば、それは明らかだ。前走時はオール馬なり調整だったのに対して、今回は1週前のCウッドでビッシリと追われている。6F80秒6―36秒7とゆるみのないラップを刻みながら、ラスト1Fは11秒3だ。重賞取りへ攻めの調整を施しているのが分かる。

「相変わらずいい動きでしたよ。追ってからの反応も良かったです。今回は不安なくきてます」

 デキが雲泥の差なら、舞台も申し分なし。前述のシルクロードS③着を除けば、中京千二では2戦2勝の負けなしだ。そう、死角は一切、見当たらない。

「しっかり勝って、秋に向かいたいと思います」

 ここはあくまでも通過点。GⅠに向けて格の違いを見せつけたいところだ。

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