昨年の２冠牝馬スターズオンアースは③着と１番人気に応えることはできなかった。

　桜花賞以来のマイル戦でも道中は５番手で流れには乗れていた。だが、前を行くソダシが直線でギアを上げたところでスッと反応できなかった。それでもソングライン、ソダシとマイルのスペシャリスト相手に僅差の競馬なら悲観する内容ではない。

　これで２冠を制したあとは③②③着。気になるのは勝ち運のなさだが、振り返れば昨秋の秋華賞、今年初戦の大阪杯はともに中距離でも内回り。レースも先行馬が粘り込む展開だった。それを後方から０秒１、鼻差まで追い上げた脚力は現役の牝馬でも間違いなくトップクラスだろう。

　これまでに最も強い競馬をしたのが昨年のオークス。大外１８番枠をモノともせず、直線半ばであっさり抜け出し。②着に１馬身４分の１差の完勝だった。これを見てもやはりベストは直線の長いコースでの中距離戦か。その点、春はこの馬にベストマッチの舞台がなかったと言えるかも。

　今後はひとまず未定とのことだが、秋なら東京で天皇賞、ジャパンＣの中距離ＧⅠ。牝馬限定のエリザベス女王杯も今年は“正規”の京都外回りで行われる。今回も勝ちは逃したものの、秋につながる一戦だったのではないだろうか。