【京都記念】ドウデュース年度代表馬の座は譲ったが、本当に強い馬はオレだ

公開日:2023年2月13日 14:00 更新日:2023年2月13日 14:00

休養を経て大幅にパワーアップ

 阪神開幕週に行われた京都記念を制したのはドウデュース。最強世代のダービー馬が23年シーズン初戦を圧勝で決めた。

「ドウデュースらしい走りができました」

 レース後の武豊がそう話したように、自分の庭では力が違ったか。

 スタートからじっくり脚をためる競馬で後方待機。向正面では行きたがるシーンもあったが、それも許容範囲で、3角過ぎから抜群の手応えでスムーズにポジションアップができた。この時点で勝負あり。直線は1頭だけ違う伸び脚でグイグイ後続を引き離し、3馬身半差のフィニッシュとなった。

 ②着争いが首差接戦の中、最後は流したほどの決定的な差。伝統のGⅡと言われ、メンバーが揃いやすい京都記念でこの着差は96年以来。今世紀最大着差になった。

 凄かったのは勝ちっぷりだけでなく、今回は508キロでの出走。これは昨年のダービー時と比較すると18キロ増だ。ドバイ遠征が控えていながら、この圧巻の走りっぷり。休養を経て大幅にパワーアップした証拠とも言えよう。

 この勝利で楽しみでしかないのが今シーズン。「自信を持って行けますね」と武豊は話したように、まずは目前のターゲットになるのが来月25日に行われるドバイターフだ。ドバイのメイダン競馬場は左回り。ダービーがそうだったように左回りは末脚の威力が増すタイプでもあるから、“世界タイトル奪取”が視野に入った。

 さらにその先にあるのはファンも心待ちにする真の現役最強馬対決か。昨年のダービーでイクイノックスを負かしながらも、年度代表馬の称号はそのライバルに与えられた。ドバイターフ後はどういう出走ローテーションになるのか。もちろん、ドバイシーマクラシック予定のイクイノックスがどういう路線を歩むのかにもよるが、国内であれ、海外であれ、両雄が再び顔を合わせるとなれば、これぞ、最強馬決定戦で盛り上がるに違いない。

「もう一度、最強と言われるくらいの結果を出したい」と武豊。その言葉を体現するにはこれ以上ないシーズン初戦だった。

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