【日本ダービー】美浦の新進気鋭・上原佑厩舎が4本の矢で大一番に挑む
公開日:2026年5月27日 12:00 更新日:2026年5月27日 12:00
3本の矢ならぬ、4本の矢で頂点取りへ――。日本ダービーの出走権は世代で18頭しかない狭き門。1頭使うだけでも大変なのだが、美浦の新進気鋭・上原佑厩舎は今年、驚異の4頭出しを果たす。
強力布陣で旋風を巻き起こす
クラシック1冠目の皐月賞は3頭を出走させ、③着ライヒスアドラー、⑤着フォルテアンジェロ、⑦着グリーンエナジーという結果。この3頭にGⅡ青葉賞を制したゴーイントゥスカイが加わる強力布陣だ。
近代競馬では02年に名門・藤沢和厩舎が4頭ゲートインさせたのと同じ多頭数出しである。
その藤沢和厩舎はタニノギムレットの剛脚に敗れ、②着シンボリクリスエスを筆頭に③⑨⑰着と栄冠を掴めなかった。
それ以来の大布陣となるのが、開業わずか4年目の上原佑厩舎。平成生まれ、36歳の若きトレーナーは初年度に16勝を記録すると、その後も26勝→27勝と数字を伸ばし、今年はすでに15勝と昨年を上回るペース。今、関東で最も勢いがある厩舎のひとつだ。
ダービーは初出走。だが、昨年は苦い経験があった。
ピコチャンブラックが3月のGⅡスプリングSを制して賞金を加算したものの、中4週の皐月賞はシンガリ負けの⑱着。疲れもあり、ダービー本番まではたどりつくことができなかった。
その教訓を生かすべく、現3歳世代は始動を意識的に早めに。そして、新馬や未勝利を勝った後は積極的に重賞に挑戦して、賞金加算をもくろんできた。全てはこのダービーを余力を持ったいい状態で迎えることを念頭に置いてきた。
そしてこの4頭、父親がコントレイル、シスキン、スワーヴリチャード、フィエールマンと全て違う。また、生産牧場も追分F、千代田牧場、辻牧場、ノーザンFと生まれも育ちも違う。さらに鞍上も佐々木(22歳)、荻野極(28歳)、戸崎(45歳)とダービー初制覇を狙う新旧の実力派に、ダービー6勝と勝ち方を知っているレジェンドの武豊(57歳)と、非常にバラエティー豊か。
長いダービーの歴史に刻む新たな1ページ。フレッシュな力で旋風を巻き起こす。
「開業時に〝毎年、ダービーに出走させたい〟とは言いましたが、これだけのチャンスはなかなかない。しっかりとこのチャンスを掴みたい」
そう語った若きトレーナーは出走馬の展望についても続けてくれた。
まず、皐月賞で③着と最先着したライヒスアドラー。ここまで重賞勝ちこそないものの、GⅡ東スポ杯③着、GⅡ弥生賞ディープ記念②着、そして前走と王道路線を歩みながらも小差の戦いを演じてきた。
「折り合い面などの対応はありますが、ダービーは楽しみの方が大きいです」
同⑤着だったフォルテアンジェロはGⅠホープフルS②着の実績馬。皐月賞は出遅れて本来の先行策が取れなかったが、上がり最速33秒4の末脚で掲示板を確保。
「ゲートは痛かったですが、器用さを見せてくれたように競馬が上手な馬。条件に左右されないのは強みです」
GⅢ京成杯を勝っているグリーンエナジーは皐月賞で⑦着。先団につける予定も、思いのほか速い流れで位置取りが後ろとなってしまった。
「あそこで押して行くと折り合いを欠く可能性もありました。前走の競馬がダービーにつながると思ってます」
先週木曜には軽い熱発があったが、大一番に向けて鋭意調整されている。
最後にGⅡ青葉賞①着から挑むゴーイントゥスカイ。舞台実績があるのは強みで鞍上もダービー6勝の武豊だ。
「勝ち方を知っているレジェンドは頼もしいです。前走はうまく導いてくれました。馬も前走から状態面など明らかなレベルアップを感じています」





























