【安田記念】ドバイの衝撃を府中でも。世界Vソウルラッシュが浜中と挑む

公開日:2025年6月3日 14:00 更新日:2025年6月3日 14:00

世界の強豪ロマンチックウォリアーに0秒0006差でV

 ドバイの衝撃を府中で再び──。

 7歳ソウルラッシュが世界覇者として、2つ目の国内GⅠ取りを狙う。先のドバイターフでは、目の覚める走りで大金星を挙げた。

 戦前の下馬評、JRAの馬券発売でも単勝1・2倍の香港ロマンチックウォリアーを差し切る快挙だ。道中は馬群の中の6番手。直線で余裕の手応えから押し切りを狙ったロマンチックの外からひと完歩ごとに差を詰めると馬体を併せてゴールしての鼻差勝ち。この鼻差は何と0秒0006差の約8ミリ。僅差で昨秋のマイルCSに続いて、欲しかった海外ビッグタイトルを手にした。

 フォーエバーヤングに続いて世界レーティング5位(125)のロマンチックをやぶったことになるが、同馬がGⅠ10勝を挙げた芝での勝利だから、値打ちがある1勝ともいえよう。

 ソウルは不思議な馬だ。年齢を重ねて戦績がアップしている。6歳後半からの近5戦は、富士S②着→マイルCS①着→香港マイル②着→中山記念③着に前走勝ち。これまで、ひと押し欲しかったGⅠで勝負強さが出てきている。デビュー5年目のシーズンとは思えない充実ぶりといっていいだろう。

「バランスも以前よりもよくなった。さらに磨きがかかってきた」(浜中)

「体がしっかりとして、バランスも以前よりもよくなった。もともと、乗りやすく、攻め馬でも動く馬ですが、さらに磨きがかかってきた感じですね。

 この年齢でも走る気持ちを失っていない。集中して走れています。ソウルラッシュに年齢的な衰えは感じません」

 こう話すのは3年ぶりの手綱を任された浜中だ。2、1週前のCウッド追いで騎乗して、あらためて背中のよさを伝えてくれた。

 実際に、中間の動きのよさは、目を引く。

 帰厩後、初のコース追いとなった先月22日のCウッドでは、6F80秒フラット、上がり3F35秒8─10秒5をマーク。併走相手を一瞬で置き去りにした。2週前は一杯に追われたが、1週前の先週は3F35秒2─21秒6─10秒5。これを馬なり、鋭い加速、フットワークで出してきた。2週連続で同じ2Fラップは栗東レコードだった。否が応でも目立つ時計、動きだ。

「3年前の安田記念(⑬着)は、直線で追えなくて。スムーズなレースができず、力を出し切れなかったのが残念でした」

 浜中が悔やむ一戦は、4歳時に挑んだ22年安田記念。条件戦から4連勝で臨んだが、直線で前が壁。進路を見つけて追ったものの、挟まれてしまいジ・エンド。それ以来となる再コンビとなるから雪辱の一戦ともなってくる。キャリアを重ね、充実期を迎えたソウルをどうエスコートするのか注目が集まる。

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