【日本ダービー】クロワデュノール横綱相撲で完勝
公開日:2025年6月2日 14:00 更新日:2025年6月2日 14:00
成長力あふれる血統で広がる今後の可能性
92代目の日本ダービー馬となったのはクロワデュノール。単勝2・1倍の1番人気に応えてみせ、あらためて世代最強であることを誇示した。
とにかく、危ないシーンが一度もない競馬だった。
いや、その前から振り返っても、昼休みのジョッキー紹介の時の北村友は落ち着いて見えたし、パドックに出てきたクロワデュノールも威風堂々といった印象。
ゲートが開くといつも通りのいいスタートを切り、1コーナーを4番手で回った。しかも、インに押し込まれるような場面も皆無で、外めから堂々の横綱相撲。残り300メートルあたりで先頭に立って、そのまま押し切ってみせた。
②着マスカレードボールとの着差は4分の3馬身でも、どこまでいっても変わらない差のようにも見えた。「馬を信じていた」とは北村友だ。
ダービーを制したことにより、父キタサンブラックや、そのキタサン代表産駒であるイクイノックスの雪辱を果たした。
そう、キタサンは4歳になってから、イクイノックスは3歳秋に強くなったように成長力のある血筋。母の父ケープクロスは古くは英、愛オークスなどGⅠ7勝のウィジャボード、凱旋門賞馬シーザスターズ、ゴールデンホーンを輩出している。日本ではロジユニヴァースの母の父としても知られている。
となれば、この先のクロワデュノールはまだまだ強くなる可能性大だ。秋の舞台はいったい、どこになるのだろうか。
皐月賞惜敗により、3冠の可能性はなくなっているから菊花賞路線の可能性は薄そう。
となれば、現状、抜けた馬がいない古馬路線に打って出て、天皇賞→ジャパンCという選択肢もあるだろう。
あるいは登録のある凱旋門賞参戦か。
鞍上の北村友はかつて同じ斉藤崇厩舎の代表馬であるクロノジェネシスの主戦も務め、秋華賞、宝塚記念、有馬記念を制した。だが、この馬が凱旋門賞に遠征した21年秋は落馬負傷中により、乗ることができなかった。
このまま騎乗継続で大きく夢が広がれば、鞍上にとっては4年前のリベンジにもなる。