【ホープフルS】三浦、武豊が〝初のGⅠ勝ち〟を狙う松永幹厩舎の2頭 「皇成には勝ってほしいし、もちろん、豊にも」(松永幹調教師)
公開日:2024年12月25日 14:00 更新日:2024年12月25日 14:00
デルアヴァーは「中山二千はいい」、ヤマニンブークリエは「どんな競馬でもできるのが強み」
〝2本の矢〟で暮れの2歳頂点を狙うが松永幹厩舎だ。フランケル産駒デルアヴァー、キタサンブラック産駒ヤマニンブークリエで挑む。
前者は、夏前の福島芝千八でデビューし、鮮烈な新馬勝ちを決めている。中団後ろの追走から残り400メートルでスパート。豪快な外まくりから突き抜けた。続く、東京スポーツ杯はゲートで立ち遅れて後方から。レースの上がり4Fが45秒9─33秒4の後半勝負に泣いたが、自身は勝ち馬クロワデュノールと同じ33秒3の脚を使っていた。
「あの位置からでは厳しかったけど、脚は見せてくれた。能力はあります。中間もいい気配できて、テンション面も成長してきた、ひと周りの中山二千メートルのコースはいいと思いますよ」
追い切りは別掲の通りで、こう松永幹師も期待を寄せる。
一方、後者ヤマニンは、秋京都の千八外回りが初陣。少しゴチャつく先行集団から控え、中団で折り合って運ぶと、外に出した直線で図ったような差し切り勝ち。まだまだ、余裕ありの新馬Vから、2戦目の黄菊賞は一転して逃げて②着連対した。勝ち馬は先日のGⅠ朝日杯FSでも②着だったミュージアムマイルで、③着馬は2馬身と離しているから強い敗戦ともいえる。
「スタートが良く、どんな競馬でもできるのが強みですね。コースは問わなさそうなタイプ。豊(武豊騎手)も引き続き乗れますしね。やれば動くし、力はあると思います」
勝てば、三浦は自身初GⅠ、武豊は初ホープフルS勝ちに全平地GⅠ制覇
そして2頭の鞍上は、ともに〝初のGⅠ勝ち〟を狙う。
ヤマニンとコンビを組むのは前記コメントにもある武豊。先週の有馬記念ではドウデュースの出走取り消し(右前肢跛行)で、GⅠ84勝目とはいかなかったが、秋は天皇賞・秋、ジャパンCでファンを魅了した。増える新設GⅠの壁も次々とクリア。17年にGⅠ昇格した大阪杯は、その初年度にキタサンブラックで制し、前身の朝日杯3歳Sから21回勝てずに鬼門とされていた朝日杯FSはドウデュースで3年前にクリア。残す平地GⅠはこのホープフルSのみとなっている。
一方、デルアヴァーはデビュー戦からコンビを組む三浦が手綱を取る。騎手デビューから17年間で1079勝、重賞も22と勝っているが、GⅠは125戦してお立ち台が近くて遠い。GⅠ騎乗時は毎回、話題となるほど、1勝を待ち焦がれている関係者、ファンは多いひとり。初GⅠ勝ちのジョッキーが次々と出ている今年はなおさらだろう。
「皇成が何で勝っていないのか不思議ですよね。勝ってほしいし、もちろん、豊にも。ともに期待しています」。トレーナーは期待感を口にした。
三浦、武豊ともに〝初のGⅠ〟を目指す鞍上だから、勝てば、大きな話題となること間違いなし。どちらの人馬が翌朝の紙面をにぎわせてくれるのだろうか。