【有馬記念】ダノンデサイル能力全開 菊の鬱憤を晴らす
公開日:2024年12月17日 14:00 更新日:2024年12月17日 14:00
強力古馬を撃破だ
夢のグランプリがだんだん近づいてくる。出走馬16頭中、10頭がGⅠウイナーという超豪華メンバーだ。その中には今年のダービー馬と菊花賞馬の名前がある。3冠馬を除けば、ダービー馬が制すれば、86年のダイナガリバー以来、菊花賞馬が制すれば、16年のサトノダイヤモンド以来となる。ズラリと揃った強力な古馬を打ち倒すことができるか。
ダノンデサイルが巻き返しを期す。
春は大仕事をやってのけた。初戦の京成杯を差し切り、初タイトルを獲得した。ぶっつけで臨んだ皐月賞ではゲート入り直前にツメの痛みで出走を取りやめることに。ダービーはそこから立て直して臨み、4カ月半ぶりの実戦だった。
さすがに9番人気と評価は下がっていた。ところが、レースは大違い。好位追走から直線では力強い伸びを見せる。残り300メートルで先頭に立つと、無傷の3連勝で皐月賞馬に輝いたジャスティンミラノに2馬身差をつける快勝劇だ。
夏場の放牧を挟み、秋は菊花賞に直行のローテーションを取った。ここはもちろん1番人気。それが、好事魔多し――。最初は好位につけたのに道中はポジションを下げざるを得なくなってしまい、直線では外に出して追い込むものの⑥着まで。
「スローになることは予測していました。でも、1角の入りでゴチャついて、あとは内、内で動きにくくなってしまいました」(安田翔師)
使った後も消耗が少ないこともあり、ここへの出走が決定。山元トレセンへの放牧から11月21日に帰厩。4日に坂路4F51秒5―12秒5の好時計をマーク。先週水曜には横山典が手綱を取り、Cウッド6F82秒5―37秒1、1F11秒1。馬なりで併入した。
「馬体はあまり減らそうと意識せず、自然体で仕上げていこうと。間隔があいていたダービー、菊花賞と比べて、負荷を求めずやりました」
ダービー勝ちが示すように長くいい脚を使える馬。大ベテランの横山典が持ち味をいかんなく発揮させて、菊の鬱憤を晴らしたい。