【チャンピオンズC】レモンポップ国内GⅠ級6戦6勝で締めくくり
公開日:2024年12月2日 14:00 更新日:2024年12月2日 14:00
前途洋々な第二の〝馬生〟
中京で行われたダート頂上決戦のチャンピオンズCを制したのはレモンポップ。2年連続制覇を決めると同時に、国内GⅠ級6戦6勝で最後のレースを終えた。
昨年は大外15番枠からのスタート。今年は2番枠発進で、ハナをたたくかの予想もあったミトノオーが深追いせずに道中はマイペースに。1000メートル通過でいえば昨年の60秒9に対して今年は60秒8だから、ほぼ同じ逃げが打てた。
しかも「ここ2走にはなかった最後のひと脚があった」とは坂井。かわされそうになりながらも鼻差だけ踏ん張れたのは「馬の力だと思います」の言葉通り、地力の高さ以外の何ものでもない。
ともあれ、これで引退レースを締めくくって、国内GⅠは無敗のまま現役生活にピリオド。“金看板”を背負って来年からは種牡馬入りするが、その状況を加味すれば前途洋々ではないか。
馬主がゴドルフィンということもあり、繋養先はダーレー・ジャパン。そのダーレーでは現在、サンダースノーや、パレスマリス、アダイヤーなどが繋養されているが、JRAのダートでバリバリの戦歴を残していた馬が実はいない。さらに種付け料の最高値がご存じ名種牡馬のパイロ。ただし、そのパイロもすでに19歳の高齢になっている。
これだけ日本のダートに適性があって、戦績を残したうえでの種牡馬入り。ダート路線が整備されて、タイミング的にもベスト。レモンポップ自身はサンデーの血を持っておらず、逆にサンデー系と相性のいいストームキャットが入っている。そう、良質な牝馬もつけやすく、重宝されるダーレーの“エース”になり得る条件が揃っている。
その抜群の先行力がどう引き継がれていくのか。産駒がデビューするのはまだ先でも、楽しみにしておきたい。