目黒貴子のアツアツ交遊録

〈107〉JRAの元厩務員で今も競馬に携わっている池田充孔さん(1)

公開日:2024年11月27日 14:00 更新日:2024年11月27日 14:00

 昨年のちょうど今頃、私としては少々ショッキングなニュースが入ってきました。「目黒さん、知ってます? あいつ、厩務員辞めるって言ってるんですよ」。聞いた瞬間、「えー? なんで?」と大声で聞き返してしまった私。

 菊花賞をドゥレッツァで勝利し、その口取りなどを見ていたら「あれ? 担当厩務員、家智くんじゃない?」。そこから久々に連絡をとって、この交遊録にもご登場いただいた藤原家智さん。そのアポを取るべくドキドギしながら電話をした時のことでした。

 その後、美浦トレセン近くのファミレスで取材させてもらうことになりましたが、「あいつも呼んでいいですか?」と言われ、「もちろん!」と答え、取材の席には3人がつくことに。そのもう1人、「あいつ」が池田充孔(いけだみつよし)さん。少々顔は強面ですが、性格はとってもとっても優しい方です。

 取材の際も家智さんより話す量が多くて、元気そうな様子を見れたことはひとつの安心材料にはなりました。しかし、辞める意志も強く、それでいて今後が決まっているわけでもないようで、ずっと気になってはいたんです。

 今年の夏、天間昭一厩舎の厩務員石澤義照さんを取材した際にもやはり池田さんの話になり、「あ、あいつ、◯◯の仕事手伝ってるみたいよ」。なんて情報を得ることができました。◯◯というのは私と池田さん共通の知人で、その仕事内容を今度取材させてもらえないか考えていたところなので、思わず「ムフ」となってしまいました。

 このたび、勇気を持って池田さんに電話をしてアポをとることに。「オレなんて何もおもしろいことないですよ」と謙遜する池田さんでしたが、「多分この仕事のことを知っている人って少ないと思うの。だからちょっと知ってもらいたいなと思って」というと、「そういうことなら」と快諾してくれました。

 普段、私は「池ちゃん」と読んでいますが、ここでは敬意を表して池田さんと書かせていただきます。上記で「快諾」と書きましたが、実際取材をしていても池田さんは終始恐縮しながら質問に答えてくれていたように思います。

〝○○○○○○○〟というお願いには〝本当に勘弁してほしい〟と主張……。
(続きは12月4日に更新)

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