【凱旋門賞】今年も厚かった欧州の壁
公開日:2024年10月7日 14:00 更新日:2024年10月11日 11:11
シンエンペラー⑫着、武豊アルリファー⑪着
今年も日本のホースマン、競馬ファンの悲願達成はならなかった。
日本時間の6日(日)夜、仏パリロンシャン競馬場で行われた伝統の凱旋門賞。唯一の日本馬シンエンペラー、武豊騎乗で注目されたアルリファーとも、最後は馬群に沈んでしまった。
勝ったのは3週前に同じ舞台で行われた“アークトライアル”のひとつであるヴェルメイユ賞の勝ち馬ブルーストッキング。②着アヴァンチュールも同レースの②着馬だから、今年は牝馬限定の前哨戦と全く同じ結果になった。
③着は逃げたロスアンゼルスで、勝ち時計は2分31秒58。
またしても、欧州の厚い壁に阻まれたシンエンペラー、そして武豊。
まず、⑫着に終わったシンエンペラーはスタート直後に他馬と接触。前半に少し掛かるように見えた場面もあった。
ただ、前走の愛チャンピオンSでは最後、苦しい位置からでも伸びて③着したし、騎乗した坂井も「位置取りは問題なかったと思う」。また、矢作師も「敗因が掴み切れない」と語った。愛チャンピオンSの内容から、決して力が足りなかったわけではない。まだ3歳馬。一段と力をつけて、再度のチャレンジを期待したい。
そして凱旋門賞11回目の騎乗だった武豊のアルリファーは⑪着。ドイツのGⅠベルリン大賞勝ちの実績を引っ提げての挑戦だったが、結果として前走より大幅に相手が強くなっていたのかも。
スピードシンボリが日本馬として初めて凱旋門賞に出走してから55年、逃げて②着したエルコンドルパサーから25年、そしてオルフェーヴルが持ったままで直線を上がってきて“ついに勝つか”のシーンをつくってから12年。勝てそうでなかなか勝てないのが凱旋門賞だが、挑戦しないことには勝利はありえない。また、来年以降もファンに夢を与えてくれることを期待したい。