【函館スプリントS】サトノレーヴ余裕十分に完勝
公開日:2024年6月10日 14:00 更新日:2024年6月10日 14:00
底を見せないまま重賞ウイナーの仲間入り
夏の北海道シリーズ開幕週の函館で行われたサマースプリントシリーズの第1戦、函館スプリントSはサトノレーヴが重賞初制覇を飾った。
最後は余裕しゃくしゃくといっていい勝ちっぷりだった。
道中はスタートを決めると好位のイン。先行勢を射程圏に入れながら、リズム良く流れに乗れていた。
そして迎えた直線は、「少しでもスペースができれば反応できる手応えがありました」と鞍上の浜中。進路があくと、とにかくギアチェンジが俊敏だった。
一気に抜け出して②着以下が首、首、頭差で激戦の中、1頭突き抜けての0秒2差は完勝といっていいだろう。
振り返れば初の重賞チャレンジだった2走前の阪急杯では④着に敗れたが、当初はその翌週のオーシャンSが本線。ただし、そのオーシャンSが除外濃厚で、1週前倒ししての出走で千四戦。しかもツメの不安明けで10カ月ぶりと悪材料が揃っていた一戦だった。
スプリント戦ではまだ底を見せないままで重賞ウイナーの仲間入りを果たしたということだ。
血統面でも父ロードカナロアは4歳秋でGⅠ初制覇を決めて、5歳シーズンは“世界”の絶対王者として君臨。さらにサトノの兄ハクサンムーンも晩成型で息の長い競走生活を送っていた。そう、5歳のサトノは今後もさらなるスケールアップがあってもおかしくない。
函館スプリントS勝ち馬といえば過去にはキンシャサノキセキやカレンチャンなどもいたが、過去10年でみるとのちにGⅠを制覇した馬はいない。それでもサトノならジンクス破りも十分に可能。ビッグステージでの走りが今から楽しみになる勝利だった。