【弥生賞ディープインパクト記念】伏兵コスモキュランダまくり勝ち
公開日:2024年3月4日 14:00 更新日:2024年3月4日 14:00
主役不在の本番でも侮れない存在に
今年の弥生賞ディープインパクト記念は完全な“3強”ムード。1番人気は2・8倍で2戦2勝のトロヴァトーレで、2番人気は同じく2戦2勝のダノンエアズロック、3番人気がホープフルSで②着だったシンエンペラー。この中で馬券圏内に来たのはシンエンペラー(②着)だけで、1、2番人気の2頭は馬群に沈んでしまった。
勝ったのは6番人気で単勝34・9倍のコスモキュランダ。前走で1勝クラス②着の馬が、一気のGⅡ制覇を成し遂げた。
サンデーレーシングの勝負服をまとい、ルメール鞍上のトロヴァトーレや、堀厩舎で4億5000万円(税込みでは4億9500万円)の高額馬ダノンエアズロック、凱旋門賞の全弟シンエンペラーに比べ、コスモキュランダは失礼ながら地味なイメージ。だが、実はこの馬もなかなかの血統馬なのだ。
母サザンスピードは2011年に芝二千四百メートルの豪GⅠコーフィールドC勝ち馬で、父アルアインはディープインパクト産駒。17年の皐月賞馬で、勝ち時計の二千メートル1分57秒8は現在も残るレースレコードホルダーだ。
コスモキュランダも前走の②着はゲート内で立ち上がり、後手に回ったのが敗因で、弥生賞にも出走していたファビュラススターから首差。そのファビュラスが4番人気だから、完全に人気の盲点だったともいえる。
1分59秒8の勝ち時計はレースレコードだから、記録的にも価値がある。
とはいえ、皐月賞、ダービー路線は依然として勢力図がはっきりとはしていない。
きさらぎ賞、共同通信杯の勝ち馬ビザンチンドリーム、ジャスティンミラノは新馬→重賞の2戦2勝で本番へ。今回、人気を裏切った馬と同様、キャリアが少ない。
なら、牝馬でホープフルSを制したレガレイラか。この馬もキャリアは3戦。②着シンエンペラーは4分の3馬身差だった。
そのシンエンペラーは今回、1馬身4分の1差である。そう考えるとこのコスモキュランダ、本番でも侮れない存在となってきたのは事実だ。