【スプリンターズS】ジャスパークローネ3連勝

公開日:2023年9月26日 14:00 更新日:2023年9月26日 14:00

大舞台でも逃亡劇

 夏の勢いそのままにジャスパークローネが大舞台に挑む。

 この4歳シーズンは間違いなく覚醒した。ツメの不安で9カ月ぶりだった3月阪神の一戦こそ⑧着だったが、その後は5戦して4勝。条件クラスを連勝し、函館スプリントSでの⑯着大敗から、前2走はCBC賞、北九州記念とGⅢを続けて逃げ切っての重賞連勝。半年前まで2勝クラスだった馬とは思えない急上昇ぶりだ。

「もともとスピードはある馬でしたが、函館から戻ってきたあたりからグンと良くなって。つくべきところに筋肉がついて、ボリュームのある外国産馬らしい体つきになってきたんですよ」

 担当の日高助手はフィジカル面での成長を挙げ、ここ2戦で手綱を取った団野とも手が合ったと話す。

「スタートはメッチャ速いんですが、それに人間が体がついていかず、アオるような形になって。微妙に脚を使っていたんですよね。それがここ2戦は団野君がしっかりとタイミングを掴んで出てくれた。手が合っています」

 実際に、モズメイメイのロケットスタートに目が行きがちだが、このジャスパーも超がつく発馬巧者。CBC賞、北九州記念ともに好発から最初の100メートル地点では、もう1馬身もリードしていた。33秒7、32秒9とラップ上は速い入りだが、楽に主導権を握ったことで直線まで余力を残せていたのだ。成長、実力が噛み合っての重賞2連勝といっていい。

「回復は早く、すぐに体も500キロまで戻りましたね。カイバは残さず食べて、乾草まで食べているくらい。同じくらい、いい状態で出せますよ」

 この中山GⅠは過去にカルストンライトオ、テイクオーバーターゲットにアストンマーチャンやローレルゲレイロらが鮮やかに逃げ切った。ジャスパーもここ2戦がフロック視されるなら三度、大一番でも逃亡劇を決めていい。

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