【札幌記念】プログノーシス一気に天皇賞路線に浮上
公開日:2023年8月21日 14:00 更新日:2023年8月21日 14:00
これで川田では6戦負けなし
GⅠ馬3頭と好メンバーが揃った①着賞金7000万円の“スーパーGⅡ”札幌記念。勝ったのは2番人気のプログノーシスだった。
これで10戦6勝となったが、そのすべての勝利で騎乗して6戦6勝と相性抜群なのが川田だ。
重賞2勝目に導いた手綱さばきも見事のひと言に尽きる。
これまでは後方で折り合いに専念して直線勝負で、前をつかまえ切れずに敗れるシーンもあった。
それだけに、直線の短い札幌コース。しかも稍重の洋芝で力のいるコンディションはどうかとも思われたが……。
ところが、きのうは1~2コーナーこそ後方にいたが、向正面では馬群の内めをスルスルとポジションアップ。3~4コーナーでは馬混みをさばきながら馬場のいい外めに出して、直線入り口では先頭に並びかけた。
あとはもう独壇場。レースの上がりが36秒4もかかるタフな戦いで後続が決め手を封じられている中、4馬身差をつけて悠々と先頭ゴールを果たした。
日曜の札幌5Rで5年連続9回目のJRA100勝を達成した川田は、小倉記念=エヒトに続いて2週連続の重賞V。先週火曜には盛岡のクラスターCもリメイクで制していて、まさに敵なし状態になっている。
そんな絶好調の鞍上の手綱に応えたプログノーシスも凄い。決め手が身上のディープインパクト産駒には不向きとも思えた条件も見事に克服。ただ結果を出すだけではなく、圧倒的なパフォーマンスでGⅠ馬を完封したのだから大したもの。
体質的な弱さから休み休み使われてきたため、GⅠ出走は4月のクイーンエリザベスⅡ世C②着の1回だけ。それだけにこの秋は重要なシーズンになってくる。
舞台が東京に替わればさらにパフォーマンスが上がる可能性も高い。念願のGⅠタイトルに向けて、楽しみが大きく広がる勝利だった。