【日本ダービー】断然人気ソールオリエンスはエフフォーリアと逆パターンでまた②着

公開日:2023年5月29日 14:00 更新日:2023年5月29日 14:00

 悲願のダービー制覇はならなかった。ソールオリエンスの横山武だ。

 21年のダービーは無敗の皐月賞馬エフフォーリアで参戦。単勝1・7倍の圧倒的な支持を集めて直線は早々と先頭へ。頂点を手にしかけていた。

 それがインから差し込んできたシャフリヤールの福永とたたき合いになり、写真判定の末、鼻差だけ敗れてしまった。

 そこから2年。無敗の皐月賞馬、単勝1・8倍と酷似したソールオリエンスでの参戦は、共同記者会見でも「勝ちたい一心」との言葉通りに“今年こそ”の思いはあったはずだ。

 それが直線はエフフォーリアの時とは真逆の展開に。ひと足先に抜け出したタスティエーラに迫ったものの、最後はかわすところまでは行かずに②着。21年は鼻差だったものが、今年は首差に広がってのフィニッシュとなった。タスティエーラのレーンは20年サリオスでの②着の借りを返した形でのダービー初制覇となったが、横山武はまたまた惜敗に終わってしまった。

「向正面のペースがあまりにも遅かった」

 レース後にそう話したのはソールオリエンスを管理する手塚師。実際、パクスオトマニカが飛ばして見えた展開でも道中は3F目から1F12秒台が連続しており、離れた2番手グループ以下は超スローの流れ。こうなると、馬場の良さも相まって位置取りが最重要になり、一歩前で競馬をしていたライバルをかわすまでには至らなかった。

 運のある馬が勝つと言われるダービー。神が与えた試練なのか、展開面でのツキがなかったとしか言えない。

 それでもダービー6勝のあのレジェンド武豊でさえ、ダービージョッキーの称号を手にしたのは10回目の騎乗。それまでダンスインザダークで首差惜敗など悔しい敗戦もあった。今は調教師となった福永もワグネリアンでの初勝利は19回目の挑戦。横山武はまだ今年が4回目だ。いずれリベンジの機会は必ずやあるはず。その時には悲願達成を期待したい。

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