【NHKマイルC】雨がもたらした多数の珍記録

公開日:2023年5月8日 14:00 更新日:2023年5月8日 14:00

 今年のNHKマイルCは天気も結果を左右したか。

 日曜の東京は午前中から小雨発表に。一度、そこから曇りに回復したものの、再度、昼過ぎには小雨、そして雨発表へと変化。芝は準メインのメトロポリタンS前に“稍重”となった。

 NHKマイルCは創設された96年以降、重馬場以上に悪化したことがなく、良馬場開催率が非常に高いGⅠで、“稍重”もわずかに3回あっただけ。直近でも08年以来の稍重での開催となった。その影響か、次々に久々となる記録が生まれた。

 シャンパンカラーの手綱を取っていた内田は、NHKマイルCはまだ地方所属(大井)だった07年ピンクカメオ以来となる16年ぶりの制覇なら、GⅠ勝ち自体も18年フェブラリーS=ノンコノユメ以来で5年ぶりだ。

 管理する田中剛厩舎はビッグタイトル奪取となると16年安田記念でモーリスを負かしたロゴタイプ以来の7年ぶり。さらに田中剛厩舎は実はNHKマイルC前まで今年未勝利。その年の初勝利がGⅠというのは、86年皐月賞=ダイナコスモスの沢峰次師を超える、37年ぶりの珍記録である。

 また、雨は馬券ファンも迷わせたか、人気も大混戦に。単勝10倍以下が6頭もいて、1番人気は最終的にカルロヴェローチェとなったが、それでも単勝5・7倍。1番人気が5・5倍以上だったのも直近では12年安田記念=サダムパテックで、11年ぶり……。

 NHKマイルCにとっては珍しい雨が、結果的に珍しい記録も多数生み出すことになったと言えよう。

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