スプリングＳを制したのはベラジオオペラ。新馬→セントポーリア賞から３連勝を決めた。

　内容的にも文句のつけようがない。前２戦はともに２番手から抜け出す正攻法。ところが今回は中団につけた。

「武器を生かして乗った結果、あのポジションになりました」とは殊勲の横山武。グラニットが主導権を握って、前半５Ｆ５９秒４と流れる展開になった点も味方したか。それでも、いい手応えで迷わず外を回すと、力強い伸び脚で先に抜け出していたホウオウビスケッツをとらえてゴール。皐月賞の切符を掴んだ。

「すごくいい競馬ができました。もっと成長できる馬なので、応援していただけたら」

　これだけのパフォーマンスを見せながら未完成とは驚くばかり。ここにきて、牡馬クラシックの“キーマン”となる存在が現れたか。

　このスプリングＳで皐月賞トライアルが終了。本番に向けてメンバーも固まってきた。

　朝日杯フューチュリティＳ馬ドルチェモアはＮＨＫマイルＣが目標で、ホープフルＳ馬ドゥラエレーデもＵＡＥダービーに出走する。２歳ＧⅠ馬２頭の不在もあって、混戦模様になっている。

　そんな中で、ディープ記念勝ちのタスティエーラ、共同通信杯のファントムシーフ、きさらぎ賞のフリームファクシ、朝日杯ＦＳ②着ダノンタッチダウンあたりが主力になりそう。

　そこに彗星のごとく現われたベラジオオペラ。３戦無敗で堂々と本番に駒を進める。王道のローテーションを歩み、４連勝で頂点に上り詰める可能性も十分にある。