今週の栗東は降った。気象庁のサイトで調べてみても、滋賀県内で火、水曜日の総雨量が100ミリを超す地点が多かったから、トレセンも例に漏れずだろう。実際に、雨音で目が覚め、同時に雨がっぱ、長靴は元を取ったと思えるほどに活躍してくれた。ただし、ここで晴れてくれないのが、この梅雨時季。今週末は見事に傘マークが並ぶ。涼しいことは馬にはいいが、予想する側は泣かされる。
【阪神11R・三宮S】 競馬をつくれる◎ダブルハートボンドに雨は不問だろう。
先手押し切りの4連勝だが、2戦目からは上がり3Fに36秒台が並ぶ。単なる先行タイプでなく、追ってからもいいから、秘めたポテンシャルは相当に高い。
5戦目で最も濃い調教を課せたあたりにも体質強化がうかがえる。
「今週、本当は(坂路4F)55秒で終える予定だったんですよ。他厩舎の馬が後ろから来て、突っつかれる形になったら自然とスピードアップして。無理せずにこの時計になりました」と大久保師。4F53秒2で、2Fは12秒6―11秒8の馬なりフィニッシュだから、やはり搭載エンジンが違う。
「5戦目で今回が一番、順調にこれました。ここもいい競馬を期待しています」
牡馬相手にV5で、重賞戦線への足がかりとする。
【東京12R・3歳上1勝クラス】 ◎サブアトミックの前走は、ゲートで大きく出遅れたことが⑩着の大きな要因。大外回しで伸びていたから、1F延ばしての広い府中ではまらないか。2走前の勝ち方から、もっと走れていい印象だ。
1974年、愛知県で生を受ける。名前の通りのザ・長男。
大阪での学生時代、暇な週末は競馬場に通い、アルバイトをきっかけに日刊ゲンダイへ。栗東トレセンデビューは忘れもしない99年3月24日。毎日杯の週で、初めて取材した馬は連勝中だったテイエムオペラオー。以降、同馬に魅せられ、1勝の難しさ、負けに不思議の負けなしと、学ばせてもらったことは実に多い。
グリーンチャンネルでパドック解説をさせていただいているが、パドック党であり、大の馬体好き。返し馬をワンセットで見たい派。現場、TV観戦でもパドックが見られなかったレースの馬券は買わないと決めている。
余談だが、HTB「水曜どうでしょう」の大ファン。こんこんと湧き出る清水のように名言を連発する大泉洋氏を尊敬してやまない。もちろん、“藩士”ゆえにDVD全30巻を所持。