【有馬記念】64年ぶりの3歳牝馬V 新たな歴史をつくったレガレイラ
公開日:2024年12月23日 14:00 更新日:2024年12月23日 14:00
枠順確定の翌日、大本命のドウデュースが取り消し、レース前から波乱ムードが漂っていた今年の有馬記念。結果も記録ずくめのものとなった。
勝ったレガレイラは3歳牝馬。3歳馬が有馬記念を制したことは珍しくないが、牝馬となると1960年のスターロッチ以来、実に64年ぶり。くしくもあのウオッカが牝馬としてダービーを制したのが全く同じ64年ぶりだった。まさに新たな歴史をつくる勝利と言っていい。
そもそも3歳牝馬の出走自体がレアケースだ。
ここ10年では2頭だけで、昨年のハーパーが11番人気で⑨着、15年のルージュバックが6番人気で⑩着である。
グレード制導入後、②着したのは3頭。
まずは94年のヒシアマゾンだ。外国産馬とあって当時はクラシックへの出走権がなく、エリザベス女王杯勝ち(現在の秋華賞)から有馬へ。しかし、同期の牡馬にナリタブライアンがおり、3馬身もの差をつけられた。
07年はダイワスカーレット。こちらは秋に秋華賞、エ女王杯とGⅠを連勝しての参戦だったが、1年先輩の中山巧者マツリダゴッホに屈した。
そして09年のブエナビスタが秋華賞2位入線→③着降着、エ女王杯③着から②着。いずれも歴史に名を残した女傑であり、それらでも勝てなかった有馬記念を制したこと、しかもダービー馬2頭を従えてゴールしたことで、レガレイラの価値も大きくなる。
実際、この馬も初めてGⅠホープフルSを勝った牝馬。また、今春は牡馬相手に皐月賞、ダービーに挑戦した。この2レースを使った牝馬も初めてだ。
ホープフルS勝ち以降はなかなかいい結果が出なかったが、勝負になっていい下地は十分にあったといえよう。
②着シャフリヤールは大外枠を克服
②着シャフリヤールは木曜の枠順抽選で藤原英師が大外16番を引いてしまい「枠はどこでもいい……、なんてわけないやろ」と苦笑い。しかし、C・デムーロの好騎乗もあって、“勝つか”のシーンをつくった。
不利といわれる中山二千五百メートルの大外16番枠。これで昨年のスターズオンアースに続いて2年連続②着だ。
馬券を買いづらい3歳牝馬と大外枠での決着。もう過去の常識は通用しない!?