【函館スプリントS】横山武が〝庭〟に帰って6勝の大暴れ

公開日:2023年6月12日 14:00 更新日:2023年6月12日 14:00

キミワクイーンとも〈3200〉の好相性

 函館開幕週に行われた「サマースプリントシリーズ」第1戦の函館スプリントSを制したのはキミワクイーン。鮮やかな差し切りだった。

 さすがは“庭”というところか。手綱を取った横山武だ。

 2020年から3年連続で函館リーディングと、ここではまさに無双状態。今年は開幕週からエンジン全開だった。

 土曜はメインの函館日刊スポーツ杯を含めて3勝。そして日曜も初っパナの1Rで勝ち星を挙げて、4Rでさらに1勝を上積み。そしてこの函館スプリントSでも手綱は冴えに冴えた。

 ゲートで好発を決めるもあえてためる形。これまで好位からの競馬で結果を出してきたキミワクイーンにとってはデビュー以来、初めてとなる後方からのスタイルをチョイスしたが、レースは前後半3Fが33秒0―35秒2。後半が2秒2も要する流れになったから、展開を思えばドンピシャの乗り方だ。直線は先行勢の脚色が鈍る中を外から鮮やかな一気差しを決めたのだから見事と言うしかない。

 また、開幕週では不利な外枠15番からの勝利だけに、価値も高まる。

 これでキミワクイーンとは〈3200〉。まだまだ底を見せないままで重賞ウイナーに。このコンビが先々、どこまでタイトルを上積みできるのか、楽しみが増した。

 横山武は函館で合計6勝のロケットスタート。20年は14勝で、21年は15勝。そして昨年は19勝と毎年、勝利数を伸ばしながらのリーディングだったが、開幕週で6勝の固め勝ちは自身初だ。果たして今年はどこまで勝ち星を量産してくるのか。自分の庭で手綱さばきが冴える横山武からさらに目が離せなくなった。

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