泣いたり笑ったり 記者の取材、印と馬券の物語

【泣いたり笑ったり 記者の取材、印と馬券の物語・皐月賞】08年②着タケミカヅチ/木津記者

公開日:2023年4月15日 17:00 更新日:2023年4月15日 17:00

柴田善が内を巧みにさばいて②着(白帽)

 今年2月いっぱいで定年を無事に迎えた大江原調教師。“無事に”というのは、師は25年にわたる騎手時代は障害戦を中心に活躍されていたからです。

 当時は現在、着用義務を課されている保護ジャケットもなく、落馬=大ケガという危険性を今以上にはらんでいました。

 そんな時代でしたが、大…

会員限定コンテンツです。
競馬有料会員に登録するとご覧いただけます。

木津信之

「ベガはベガでもホクトベガ!」
 93年エリザベス女王杯でホクトベガが①着でゴールに飛び込んだ瞬間の実況です。当時、浪人生でフラフラしていた自分にとっては衝撃的であり、今でも予想の根底に根付いています。
 ベガはバリバリの良血馬で鞍上が武豊。牝馬3冠にリーチをかけていました。対して、ホクトベガは父がダート血統でベテランの加藤和を配したいぶし銀のコンビ。春2冠でベガに大きく後塵を拝したホクトベガに勝ち目はなさそうでしたが、見事にリベンジ。この“逆転劇”こそが競馬の醍醐味ではないでしょうか。
 かつて作家の寺山修司氏は「競馬が人生の比喩なのではない、人生が競馬の比喩なのである」と評したそう。馬も人も生きている間はいつかの大逆転を狙っています。雑草でもエリートを超えるチャンスはあるはずと、きょうもトレセンを奔走しています。

著者詳細、記事一覧へ

最新記事一覧

  • アクセスランキング
  • 週間