このところ重賞で穴馬券を連発 母の父ディープは要チェック
公開日:2023年1月19日 14:00 更新日:2023年1月19日 14:00
近年、種牡馬のトップといえばずっとディープインパクトだった。
それも、初めてリーディングサイアーとなった12年以降、毎年のように年間200勝以上をマーク。その父サンデーサイレンスが04年に記録した328勝を上回ることはできなかったものの、18年には265勝を挙げていた。
しかし、そんなディープでも昨年はついに2位にダウン。勝ち鞍は160で、181勝のロードカナロアに21勝もの差をつけられてしまった。
ディープは「2歳馬が少ないから」というのは確かにそう。ただ、昨年の2歳世代を除いた数字をみても、ロードカナロアは162勝。ディープの158勝を上回っているのだ。すでに“衰え”を感じる数字といえる。
だが、ここにきて大きく存在感を増しているのが“母の父”として。そう、ブルードメアサイアー部門である。
父サンデーサイレンスは95年から07年まで13年連続、リーディングサイアーに。ブルードメアサイアーとしては06年から19年まで14年連続でトップと、06、07年は種牡馬とブルードメアで両方、1位だった。
そのサンデーから首位を奪ったのがキングカメハメハ。20年はキンカメが145勝で、サンデーは121勝だった。
では、21、22年のブルードメアランキングはどうだったか。21年はキンカメがやはりトップで157勝、2位はディープで135勝だ。
昨年も1位キンカメで175勝、2位はディープで168勝。完全に2強の状態で、3位クロフネの104勝に大きな差をつけている。
今年もこの2頭がテンから競り合い、おそらく最後までデッドヒートが繰り広げられるだろう。先週までの成績はディープ12勝、キンカメ11勝。「母の父キンカメ」は京都金杯を制したイルーシヴパンサーがそう。早くも重賞1勝をマークしている。
一方、「母の父ディープ」はまだ重賞勝ちがない。しかし、実は重賞で9頭が走り〈0234〉、③着内率・556。フェアリーSは7番人気メイクアスナッチが②着、6番人気スピードオブライトが③着。京成杯では9頭立ての最低人気だったオメガリッチマンが②着と、穴をあけまくっているのだ。
これからの重賞は、必ず「母の父ディープ」を、チェックしたいところである。
現3歳世代はドルチェモアを筆頭にルーラーシップ産駒との相性が抜群
では、具体的に相性のいい種牡馬は何か。
先週までに「母の父ディープ」が挙げた勝利数は589。トップはロードカナロアで83勝。2位はルーラーシップで74勝となる。この2頭は、ともに父がキンカメ。そのキンカメは、53勝で4位にランクインしており、やはりキングマンボ系がいいという結論になる。
特にこの先、要注意なのがルーラーシップ産駒である。現3歳世代がツブ揃いだからだ。
筆頭はドルチェモア。新馬、サウジアラビアロイヤルC、朝日杯フューチュリティSと3戦全勝で、マイルはもちろん、クラシック路線でも要注目だ。
そして前記のフェアリーS②着馬メイクアスナッチ。札幌千二、東京千四で連勝し、中山千六にも対応できている。レースぶりも前2戦が4角先頭、逃げ切りだったのが、フェアリーSは4角9番手と自在性がある。
前残りだったホープフルSで上がり最速の③着だったキングズレインもそう。本賞金が900万円で賞金加算は必須ではあるが、クラシック路線ではこれも要注目。
GⅠ③着馬では、阪神ジュベナイルFのドゥアイズも同じ配合だ。こちらは札幌2歳S②着で本賞金1000万円だが、マイルでは追走に苦労するフシが。早く賞金を加算し、オークス出走を“確定”させたい一頭である。