中山は台風の影響が大きい週となった。月曜競馬は火曜に順延。日曜もダートは1Rから不良で、芝も重馬場。特に芝はメインまでに4鞍が行われ、4角先頭の馬が①③⑨②着と前有利の状態。極端な重馬場でオールカマーもこれに左右される結果となった。
勝ったのは9番人気のメイショウゲキリン。前が止まらない馬場を味方に逃げ切りを決めた。母メイショウスズランは芝、ダートで1勝ずつ。母系をたどると4代母はケイティスで女傑ヒシアマゾンを出した一族だ。母メイショウスズランも500㌔近い大型馬。半兄メイショウアリソンも500㌔前後の馬でダートで4勝を挙げたように、馬格に優れたパワー型の馬を出す傾向がある。
キズナ×キングカメハメハとパワー配合のメイショウゲキリンも今回が520㌔。1勝クラスをダートで勝ち上がったように、力のいる馬場は得意。馬場も味方に重賞初制覇を決めた。とはいえ、速い時計の勝負になった時に対応できるかが今後の課題となる。
②着キャントウェイトも勝ち馬と同じくパワー寄りの配合。父はタフな馬場に定評のあるゴールドシップで、母の父が芝・ダート両方のGⅠを制したアグネスデジタル。母マイネランデブーはダートで2勝。半兄にはJpnⅠ全日本2歳優駿を制したディアドムスがいる。前走は洋芝の札幌で勝っているように、力のいる馬場の方がいいタイプだ。内有利、前有利の馬場で1枠1番から内めをロスなく進めたこともプラスだった。結果的にダート巧者の血を多く持つ2頭でのワン・ツーが特殊な馬場の証明だったといえる。
③着ヴーレヴーは祖母シルヴァースカヤがロベルト系。ヴーレヴーの半姉シルバーニースとアルジョンブランはダートで勝ち上がっている。父サトノクラウンもタスティエーラを出したように欧州型でタフな馬場向き。3走前は函館の重馬場で勝っているほどだ。前記2頭ほど馬力に振れた配合ではないが、こういった馬場は苦にしないタイプだ。
1番人気のレガレイラは逆に雨馬場が不得意なタイプ。ここまで良馬場以外では⑤⑪⑦着だった。もともとスワーヴリチャード産駒が芝の重馬場では<12346>と苦手とする傾向がある。今回もラストはやや伸びあぐねていたが、それでも0秒5差の④着なら力は出している。今回は馬場が向かなかっただけ。参考外でいい。
神戸新聞杯は今年も瞬発力勝負でディープインパクト直子ロブチェンがV
一方、阪神は3日間とも良馬場での開催。月曜メインの神戸新聞杯は例年、頭数が揃わないこともあり、スローの瞬発力勝負になりやすい。今年も前後半3F37秒3=34秒0の上がり勝負になった。こういった流れに強いのがディープインパクト系。今年も勝ったのはロブチェンで父ワールドプレミアがディープインパクトの直子だった。
父はディープ系でもステイヤー色が強いが、ロブチェンは日本ダービーでも上がり33秒2をマークしていたように、瞬発力勝負にも実績があった。今回も道中は後方から勝負どころで外めを進出。ラストは内から強襲にあったが、最後にグイッとひと伸びしてかわさせなかった。ダービーの時もそうだったが、最後の最後で粘り切る父譲りの勝負根性がこの馬の最大の武器だ。
次は菊花賞で3冠を目指すが、2冠馬で秋初戦が神戸新聞杯だった馬はグレード制導入以降5頭おり、前哨戦を制したディープインパクト、オルフェーヴル、コントレイルの3頭はすべて3冠馬になっている。ロブチェンは父が菊花賞、天皇賞・春を制したステイヤーだけに、チャンス十分と見る。
②着アルトラムスはディープ系ではないが、サンデーサイレンスの3×4×4の強めのクロスを持つ瞬発力型の配合。前走のダービーではロブチェンを上回る33秒1。今回もメンバー最速の33秒5をマークした。ちなみにダービーは⑥着とはいえ0秒4差。神戸新聞杯ではダービー上位馬が活躍することが多いのだが、瞬発力勝負になりやすいという面で求められる適性が似ている。今後も決め手勝負のダービーで好走した馬は買いでいい。
新種牡馬ホットロッドチャーリーのダート替わりは迷わず買い
最後に少し2歳戦を振り返る。以前に今年の新種牡馬の注目株として挙げたホットロッドチャーリー。地方での成績は良かったものの、中央では②着こそあるものの2週前まで未勝利だった。それがホットロッドハート、ウィンターブリーズと産駒は2週連続でのVとなった。
ポイントは芝→ダート替わりだ。両馬ともデビューから2戦の芝からダート転向初戦で初勝利を挙げている。特にウィンターブリーズは従来のレコードを1秒9も更新する好タイムでの勝ち上がり。不良馬場だったとはいえ、文句なしの好時計だ。ウィンターはもともと芝でも連続②着とスピードを見せていたが、ダートに替わってさらに持ち味が生きたか。父は米国の快速血統で、産駒は一見すると芝でもやれそうなスピードがあるのだろうが、やはりベストはダートなのだろう。今後も同産駒のダート替わりには注目しておきたい。



























