【フェブラリーS】 新ダート王襲名カフェファラオは海外でこそか サウジで活躍した馬との共通点とは
公開日:2021年2月22日 17:00 更新日:2021年2月22日 17:00
今年のGⅠ初戦、フェブラリーSを制したのは4歳馬カフェファラオ。1番人気に応えて初タイトルを掴んだ。
ここ2戦はテンに行けずに中団からの競馬。しかし、今回は初めてチークピーシズを着用したことで、行きっぷりがグンと良化した。
前半3~5F34秒7―46秒5―58秒5のハイペースでも道中は3、4番手のインを楽な手応えで追走。横綱相撲で抜け出すと、②着エアスピネルに4分の3差をつけてのフィニッシュだった。
勝ちタイム1分34秒4は良馬場ではレース史上最速。東京千六ダートの歴代では01年武蔵野Sのクロフネに次ぐ2番目の速さだった。記録的にも文句なしの勝利である。
さて、GⅠウイナーとしてダート界を牽引していく一頭になったわけだが、気になるのは今後のレース選択だ。
東京マイル3戦3勝でどちらかといえばスピードが勝ったタイプ。交流GⅠを使っていくとなると、砂の深い地方の競馬場への対応が鍵になってくる。
年末のチャンピオンズCで去年のリベンジ、そしてフェブラリーSの連覇を狙うのもいいが、ぜひ見てみたいのが来年のサウジCでの走りだ。
同レースは今年だけでなく、マキシマムセキュリティが勝った昨年もハイペースの消耗戦。アメリカの競馬に近いレーススタイルへの適性が求められる。そんな流れに対応できそうなイメージが湧いた今回の勝ちっぷりだった。
父アメリカンファラオは37年ぶりに米3冠馬となり、3歳でBCクラシックをレコード勝ち。思えば、これまでサウジで活躍した日本馬のうち、フルフラット、マテラスカイ、コパノキッキングはいずれもカフェと同じ米国産のマル外だった。
ゴールドドリーム、クリソベリル、チュウワウィザードと国産の最優秀ダート馬たちが、ことごとくはね返された舞台。新時代のダート王が新たな道を切りひらくことを期待したい。