データ室・武田記者のラップと馬場差を徹底分析する

東西重賞はスローとハイの両極端

公開日:2019年11月5日 17:00 更新日:2019年11月5日 17:00

 今回は月曜が振替休日だったために休刊明け。日曜の2重賞を振り返りたい。

 まずは東京のアルゼンチン共和国杯(写真)。逃げるのはオジュウチョウサン、もしくは本命に抜擢したパリンジェネシスと思っていた。どちらも瞬発力では少し劣るタイプだけに、あまりスローにはならないと踏んでいたが……。

 ハナはオジュウ。しかし、5F通過は62秒2で後半5Fが57秒9。ここまで極端な遅いペースになったのは誤算だった。

 どうも、オジュウの調子がイマイチだったようで、スピードが上がらなかったとのこと。障害の時も2、3番手で何かを目標にして抜け出すのがパターン。ハナというのは、勝手が違うのかもしれない。

 結果、絶好位となったのが3番手ムイトオブリガード。ここまで流れが遅くても、上がり3Fは34秒1で、33秒台にならなかった運もあったように思う。

 前半に少し行きたがった分、ラストにガス欠したのが1番人気アフリカンゴールド。12番手で脚をためていたルックトゥワイスは脚を余していたが、この馬は中間に一頓挫あり、もし完調だったらこの展開でも突き抜けていたか。

 全体的な記録でいえば物足りない内容。中だるみが大きい割に、前記した通り、さほど上がりが速くないから。近年はのちのGⅠ馬を多く輩出しているレースでも、今年はレベルに“?”がつく。

 一方、京都のみやこSはスマハマ、リアンヴェリテ、インティの3頭が前に行き、オーバーペースとなった。前半3Fは34秒9、5F通過は59秒0。インティは途中でさすがに引いたものの、それでもハイペースに付き合ってしまった感は否めない。

 ちなみに、京都ダート千八の“良”で、これまでの5F通過最速は59秒4。先行馬壊滅、差し、追い込み馬台頭で大波乱となったのは当然の流れといえよう。

 2番人気スマハマ、1番人気インティともに最大の敗因は展開ということになるが、インティに関しては道中で力んだこと、4コーナーでゴチャついたことなど、精神面の課題がモロに出た格好に。チャンピオンズCまでにどう立て直してくるだろうか。

 勝ったヴェンジェンスは12秒4→12秒2とペースが上がった勝負どころ(残り600から200メートル)で11→3番手と上昇し、300メートルのあたりでは先頭に。ここで勝負を決めてしまった。

 以前は千四を主戦場にしていた。それが、太秦S②着に続き、千八で好走。こうなるとヴェンジェンスを太秦Sを2馬身半差で負かしたエアアルマスが大きくクローズアップされる。

 もう一頭、③着ウェスタールンドは道中でヴェンジェンスより一歩早い動き出し。結果は③着でも、今回は7カ月ぶり。次走のチャンピオンズCもスミヨンなら、非常に怖い一頭といえよう。

武田昌已

武田昌已

月~金は麻雀、土日はウインズだった学生生活を経て、入社後は編集一筋25年超。2015年春は何と9週連続重賞的中の快記録も達成し、2016年は春東京でGⅠ4連勝も。馬場の傾向、ラップの分析に定評がある。毎週、目黒貴子さんとその週の重賞解説の動画も公開中。

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