勝羽×新居 激辛ジャッジ

【勝羽&新居の激辛ジャッジ・安田記念】

公開日:2019年6月1日 17:00 更新日:2019年6月2日 16:13

勝羽 5週連続の東京GⅠも安田記念でラスト。ビシッと当てて宝塚記念に弾みをつけたいな。

新居 大丈夫。確固たる主役がいるでしょ。

勝羽 ただ、前4週のうち、NHKマイルC、オークスに日本ダービーと馬単万馬券が3回やろ。3連単に至っては、オレが当てたヴィクトリアMの17万円が最低配当。東京GⅠの最後だけ堅く収まるとは到底思えん。

新居 プチ自慢は置いといて、ボクは“あの馬”が勝つと確信してる。

勝羽 東京マイルGⅠは波乱の歴史があるし、注目の“2強”は外枠。それで◎は人気を下げるインディチャンプにした。

新居 前走のマイラーズCは期待外れの④着止まり。ダノンプレミアムの影も踏めていないよ。

勝羽 あれは久々の競馬で掛かったのが敗因。内徳厩務員は「中間から妙に力んでいる面があって、それが悪い方に出たね。ただ、1回使ってガスは抜けたし、普段の運動から落ち着きが出てる」やから。前走の結果がすべてじゃない。左回りに戻るのも好材料やぞ。

新居 確かに2走前の東京新聞杯勝ちは、狭いところを一瞬で抜け出してきた。あの脚はなかなかのもの。強かったね。

勝羽 「右トモの蹴りが強いから左回りの方がいいんだ。ユーイチ(福永騎手)に聞くと“ボクもそう思います”と返ってきた」と内徳さんが教えてくれた。ロスなく運べる内めの5番枠を引いたし、脚もためやすい。2走前の再現もある!

新居 それでもインディは△かな。ダノンプレミアムが○印なのはボクも同じ。ここまで7戦6勝で負けたのは、一頓挫明けで距離も長かった日本ダービー⑥着だけ。復帰後の金鯱賞、マイラーズCも危なげのない勝利で力は上位でしょ。

勝羽 川田君も「心身ともに大人っぽくなってきました」と話していた通り、今期は走るごとに落ち着きが出てきた。「GⅠに向けて、しっかりつくって負荷をかけられました」だし、実際に、ムダのない体つきにはオーラを感じる。

新居 普通ならダノンが本命。ただ、今回ばかりはこの馬も脇役でしょ。何といっても8戦7勝の◎アーモンドアイが主役。遠征からの帰厩当初は“今回は危ないかな?”って思う馬体の張りだったけど、佐藤助手が「暑い時季の方がこの馬にはいい」と言うように、気温上昇とともに良化。馬体は膨らみ、いい状態に持ってこれた。

勝羽 先週、今週の動きを見ると、ひと完歩の伸びはさすがやな。

新居 水曜は併せ馬の相手に乗って、ドバイに帯同していた宮田技術調教師も「同じくらいのデキで出せますね」とキッパリ。

勝羽 とはいうけど、ゲートの不安は残る馬。マイル戦であの高速馬場やぞ。出遅れた先週のサートゥルナーリアの二の舞いはないか!? それを含めてオレは3番手▲印。

新居 大丈夫、大丈夫。中間もゲートは練習しているし、この14番はデビュー戦以来となる偶数枠だよ。それも外めの枠だからゲート入りから待たされる時間はそう長くない。重箱の隅をつつくようなもんだよ。

勝羽 いろんな意味で乞うご期待か。関西勢で面白いのは「注」のフィアーノロマーノ。ウチの馬柱も“アツく”なってるけど、これはいいぞ。「馬体は良かった馬ですが、メンタル面がついてこなくて。昨秋くらいから繊細な面が解消して、しっかりと筋肉がついてきた」と高野先生。1週前の坂路2F24秒0―11秒8は圧巻や。

新居 美浦ではアエロリットがいいね。前走のヴィクトリアマイルは前半5F56秒1で飛ばしたけど、疲れは皆無。翌週の厩舎周りでの運動から歩様に硬さがなかったから。菊沢師も「動きに素軽さが出てきました」と上昇ムードだよ。

勝羽 そろそろ結論を。オレは3連単で⑤インディチャンプ、⑮ダノンプレミアムの2頭軸マルチから。高配当もあり。

新居 ボクは⑭アーモンドアイから①着流し。世界制覇した力を見せつけるよ。

新居哲

新居哲

 馬とは関係のない家庭環境で育った。ただ、母親がゲンダイの愛読者で馬柱は身近な存在に。ナリタブライアンの3冠から本格的にのめり込み、学生時代は競馬場、牧場巡りをしていたら、いつしか本職となっていました。
 現場デビューは2000年。若駒の時は取材相手に「おまえが来ると負けるから帰れ!」と怒られながら、勝負の世界でもまれてきました。
 途中、半ば強制的に放牧に出され、05年プロ野球の巨人、06年サッカードイツW杯を現地で取材。07年に再入厩してきました。
 国枝、木村厩舎などを担当。気が付けば、もう中堅の域で、レースなら4角手前くらいでしょうか。その分、少しずつ人の輪も広がってきたのを実感します。
「馬を見て、関係者に聞いてレースを振り返る」をモットーに最後の直線で見せ場をつくり、いいモノをお届けできればと思います。

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