【高松宮記念】人気の4歳2頭がハマったGⅠ特有の落とし穴
公開日:2019年3月25日 17:00 更新日:2019年3月25日 17:36
■外枠で小出しに脚を使った④着ダノンスマッシュ
4歳の3番人気ミスターメロディが勝った一方で、人気を集めていた2頭は、ともに馬券圏内を外す結果となった。
単勝2・5倍の1番人気に推されたダノンスマッシュは好位から伸びあぐねて、0秒2差④着まで。2番人気のモズスーパーフレアは途中からハナを奪ったが、最後は⑮着と失速した。
まず、共通の敗因として挙げられるのが枠順。中京の芝は先週からA→Bコースに。日曜の含水率も4コーナー10・7%、ゴール前11・5%と乾いていた。
そのため、イン有利で前が止まりづらいコンディション。ダノン13番、モズ15番で、ともにオレンジ帽からレースが組み立てにくかったきらいがある。
特にダノンの場合は千二の持ち時計が1分8秒0。今回は初めての古馬GⅠで、1分7秒3の高速決着は未知の領域でもあった。
スタート後から小出しに脚を使ってポジションを上げ、3コーナーでは馬場のいいインに入れようとして内側に斜行。鞍上には10万円の過怠金が科せられている。
ただし、父ロードカナロアも4歳時は同じく京阪杯→シルクロードSと連勝で臨んで、本番では1番人気③着だった。その後の活躍はご存じの通り。父譲りのスプリント性能を受け継いでいるダノンも、敗戦を糧にもうひと皮むける可能性は十分にある。
■中2週でダッシュに欠けた⑮着モズスーパーフレア
一方、モズは外枠の不利もあったとはいえ、いつもほどのスタートダッシュが見られなかった。
前走のオーシャンSが前半32秒3で飛ばして、1分7秒1の好タイムで逃げ切り。ワンポイントで起用されたルメールがきっちり勝ちにいって、ハードな競馬になったことは否めない。
そこから中2週で直前は坂路49秒2の猛時計をマーク。GⅠに向けて目イチの仕上げは当然とはいえ、さすがに明け4歳牝馬には厳しかったのかもしれない。