木津のジョッキー直撃!

【土曜中山11R・日経賞】職人芸だ横山典 サクラアンプルール

公開日:2019年3月22日 17:00 更新日:2019年3月22日 17:00

 美浦の朝は早い。

 今は午前6時が調教コースの開門時刻。始まると同時に各厩舎の馬が続々コースへ入っていく。

 その隊列を横山典は騎手スタンド前のベンチにコーヒー片手に座り、じっと見つめている。

 調教に騎乗している時はもちろん別だが、それ以外の時間は大抵、道行く馬、調教から上がってくる馬を静かに観察しているのだ。

 そして、気付いた点があると、馬上のスタッフや調教師に自ら話しかける。的確なアドバイスを送り、意見の交換を。

 ベテランともなると、追い日だけトレセンで顔を見かけるケースが少なくない。その中、横山典はほぼ毎日このスタイルを貫いている。

 そんな姿に感銘を受けている調教師は少なくない。日経賞でサクラアンプルールの手綱を委ねる金成師もその一人。

 同じ“サクラ”の冠名が付くサクララージャンの初勝利時(1月27日、東京2R3歳未勝利ダート二千百メートル)の言葉が印象に残っている。

 初ダートだったため、砂をかぶった時の心配などがあった。そんな心配を一蹴。絶妙のエスコートで、あっさり抜け出してきたのだ。

 その後、祝福の意を伝えると、「誰を乗せてると思ってるの? ノリちゃん(横山典騎手)だよ(笑い)」。この言葉だけで信頼度の高さが分かるというものだろう。

 当然、今回のサクラアンプルールにも期待が高まる。それに応えるべく、鞍上もここ2週、追い切りにまたがり、感触を掴んでいる。

「順調にきてるなって感じがしたな」

――今週はウッドで併せ馬。タイムは6F87秒9―40秒9、1F12秒3でした。しまいの反応は素晴らしかったですね。どうでしたか。

横山典騎手「順調にきてるなって感じがしたな」

――調教メニューをいかにこなしていくかを重視するジョッキーですからその一言で十分です。調教から上がってくる時の表情も穏やかでしたしね。さて、約2年ぶりの騎乗。フィジカル面で変わりはありましたか。

「うーん、取り立てては分からないなあ」

――メンタル面は。

「オレと一緒で円くなったな(笑い)」

 ◇  ◇  ◇ 

 課題である前向き過ぎる気性は手の内に入れている様子。加えて、厩舎スタッフの言を加えると競馬のイメージもできているよう。どのようなレースを見せてくれるか、期待は膨らむばかりだ。

木津信之

木津信之

携帯電話にはズラリとジョッキーの電話番号が。岩田のような関西のベテランから、中堅どころはもちろん、石川のような若手まで、いつでも直撃。ついつい、本音がもれてくることも数知れない。加藤征、斎藤厩舎などにもグッと食い込んでいる。暮れの有馬記念では吉田隼にじっくりと取材。◎ゴールドアクターで3連単12万5870円をモノにした。

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