石川は2014年にデビュー。初勝利こそ同期の中で一番遅かったが、メキメキと腕を上げて、最終的には12勝でフィニッシュ。民放競馬記者クラブ賞を受賞した。
続く15、16年は40勝を超え、17年2月にはJRA100勝を達成。自身初となる重賞勝ち(ラジオNIKKEI賞=セダブリランテス)も経験している。
その活躍をバックアップしてきたのが他でもない所属の相沢厩舎だ。
先週まで139勝中、断トツの27勝。ちなみに単勝回収率は186%。人気薄でもきっちり勝たせて、師やスタッフの期待に応えている。
スプリングSではその相沢厩舎のエメラルファイトの手綱を取る。
ムーアやルメールが“日本の若手でトップ”と認める騎乗技術で、どのようなレースを見せてくれるか。その心中を探ってみた。
「結果という形で恩返ししたい」
――前走の白梅賞は乗っていませんでしたが、鮮やかな勝ちっぷり。どのように見ましたか。
石川騎手「GⅠ(2走前の朝日杯FS)で目いっぱい仕上げたので、セーブ気味のつくりだったんですよ。それでもきっちり勝つのだから、“やはり能力は高いな”と再認識しましたね」
――今週の追い切りにまたがりました。感触を教えてください。
「後ろから追い掛けて直線では内へ入る形。仕掛けてからの反応が良かった。具合がいいですね。状態は申し分ないと思いますよ」
――これまでの2勝はいずれもマイル。1F延長はどうでしょう。
「府中のガチンコ千八だと微妙ですが、小回りの中山だったら全然問題ないと思います。札幌2歳Sでも、出負けしながら勝ち馬とそう差のないところまで追い上げられましたからね」
――期待は大きいですね。
「はい。これまで強い相手と互角に渡り合っている経験値は強みでしょう。それに、どんな競馬でも対応できるのも武器だと思っています」
――所属である相沢厩舎の馬というのも、思い入れが強いのでは。
「もちろん。先生をはじめ、これまでお世話になってるスタッフにも結果という形で恩返ししたいですからね。それにボク自身、“今年はこの馬と一緒に頑張りたい!”と思っているので余計です(笑い)」