木津のジョッキー直撃!

【オーシャンS】ナックビーナスで大野が杉浦師に恩返し

公開日:2019年3月1日 17:00 更新日:2019年3月1日 17:00

ナックビーナス「次につながるようないい結果を」

 大野は05年にデビューして15年目。当初から“乗れるルーキー”として関係者から評価され、コンスタントに勝ち星を積み重ねてきた。

 09年にJRA通算100勝を達成。それからも勢いが衰えることなく、今年の1月27日には500勝に到達している。

 その大野がデビューしたのは杉浦厩舎から。

 師匠である杉浦師も元ジョッキー。所属していたのはシリウスシンボリ=85年ダービー、アンバーシャダイ=81年有馬記念、83年天皇賞・春、ホウヨウボーイ=80年有馬記念、81年天皇賞・秋などを輩出した二本柳俊夫厩舎だ。名門厩舎は管理馬に門下生を極力、起用していた。

 当然、杉浦師もそのスタイルを継承している。

 大野の所属は05年3月から08年7月までの3年4カ月だが、その期間だけで447鞍に乗せて、24勝を挙げさせたのだ。黎明期を支えたと言っても過言ではないだろう。

 手厚いバックアップもあり、今や関東トップジョッキーの一角を占めるまで成長。重賞も14年スプリンターズS=スノードラゴン、16年チャンピオンズC=サウンドトゥルーのGⅠ2勝を含む8勝をマークしている。

 だが、その中に杉浦厩舎の管理馬はいない。それだけに、今回与えられたチャンスを生かすべく静かに闘志を燃やす。

――オーシャンSのナックビーナスにはここ2戦騎乗しています。前々走のJBCスプリントは案外でしたが。
大野騎手「ダッシュは良かったんですが、その後に行き脚がつきませんでしたね。ダートがダメというわけではなく、夏から続く激戦の疲れもあったようです」

――立て直したカーバンクルSでは②着。
「デキは上向いていたし、レース運びもうまくいったんですけどね。最後は58キロが響いた感じ。勝ったモズスーパーフレアは53キロでしたから。力は示せたと思います」

――先週の追い切りにまたがりました。
「動きましたが、まだ少し重いかなって気も。でも、今週のケイコで態勢は整ってると思いますよ」

――意気込みをお願いします。
「今度は斤量差がなくなる面は有利でしょう。中山は得意ですし、次(高松宮記念)につながるようないい結果を出したいですね。もともと所属してお世話になっていた杉浦先生や厩務員さんのためにも(笑い)」

木津信之

木津信之

「ベガはベガでもホクトベガ!」
 93年エリザベス女王杯でホクトベガが①着でゴールに飛び込んだ瞬間の実況です。当時、浪人生でフラフラしていた自分にとっては衝撃的であり、今でも予想の根底に根付いています。
 ベガはバリバリの良血馬で鞍上が武豊。牝馬3冠にリーチをかけていました。対して、ホクトベガは父がダート血統でベテランの加藤和を配したいぶし銀のコンビ。春2冠でベガに大きく後塵を拝したホクトベガに勝ち目はなさそうでしたが、見事にリベンジ。この“逆転劇”こそが競馬の醍醐味ではないでしょうか。
 かつて作家の寺山修司氏は「競馬が人生の比喩なのではない、人生が競馬の比喩なのである」と評したそう。馬も人も生きている間はいつかの大逆転を狙っています。雑草でもエリートを超えるチャンスはあるはずと、きょうもトレセンを奔走しています。

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