データ室・武田記者のラップと馬場差を徹底分析する

日経新春杯で最も“オッ”と思ったのは単勝130倍超の馬

公開日:2019年1月16日 17:00 更新日:2019年1月16日 17:00

 正月の中山、京都開催は非常に短く、もう今週がオーラスになる。

 この間に行われた重賞は6つ。3歳の3鞍のうち、シンザン記念、京成杯はともにレース史上初となる、新馬勝ち直後の馬が制すという珍現象が起きた。

 一方、古馬はやはり4歳世代。中山金杯では②着止まりだったが、京都金杯=パクスアメリカーナ、日経新春杯=グローリーヴェイズと早くも2勝。これでこの世代が上を相手に勝った重賞は11頭で12勝。ブラストワンピースが新潟記念、有馬記念と2勝している。

 東西の金杯は記録面で特筆すべきところが見当たらなかった。特に京都金杯は先週のこのコラムで“平凡”としたが、日経新春杯は勝ち時計は標準レベルでも、非常に面白い競馬だった。

 49キロで行き脚のついたサラスを外からアイトーンがかわし、強くハナを主張。二千四百メートル戦なのに2、3F目が10秒台になり、3F通過はなんと34秒1。5Fは58秒3だからオーバーペースだ。

 さらに残り800メートルの少し前で武豊=メイショウテッコンが一気に先頭に躍り出て、そこからの1Fは11秒9。一方、そのメイショウが失速した影響で400~200メートルは13秒1。そこから勝ち馬グローリーヴェイズが突き抜けたラスト1Fは12秒4と変わった数字の構成になっている。

 ちなみに、5Fの数字は史上12番目だが、これより速いのはいずれも馬場状態がいい秋、もしくは春の開催。芝が育たない冬の時季としては最速で、上がり最速の②着ルックトゥワイスでも36秒7も要すタフな競馬だ。

 ハチャメチャ(?)なラップが刻まれた中、一番“オッ”と思わせたのは単勝130倍を超える人気薄のエーティーサンダー。いくら51キロといっても、そもそもが一千万条件の身。なのに3角5番手、4角3番手から一瞬は先頭に立とうかという勢いだから驚いた。自己条件なら胸を張れるのは間違いない。

 中山では3日間でダート千二、千八が10鞍ずつ。その中で目立った馬をピックアップしていく。

 千二では日曜5R4歳上五百万。前半が33秒1のハイラップになり、14番手にいたトッカータが差し届いたレースだ。

 最も頑張っていた先行馬が2番手↓4角先頭のダノンチャンス。関東に転厩して3戦目。中山千二で②③着の馬が⑤着と着順を落としたものの、0秒2差は最良である。スピード任せの感は否めないが、勝ち上がりはそんなに遠くないはず。

 千八では月曜6R4歳上五百万だ。通常なら4F目あたりで13秒台のラップを刻み、少し息が入るところ。ところが先週の10鞍の中で、これだけが12秒台だった。

 厳しいラップを踏んだのは③着レオアルティメット。これで3戦連続③着ともどかしいところはあるが、力上位であることは間違いない。次の春中山なら勝ち上がるか。

武田昌已

武田昌已

月~金は麻雀、土日はウインズだった学生生活を経て、入社後は編集一筋25年超。2015年春は何と9週連続重賞的中の快記録も達成し、2016年は春東京でGⅠ4連勝も。馬場の傾向、ラップの分析に定評がある。毎週、目黒貴子さんとその週の重賞解説の動画も公開中。

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