木津のジョッキー直撃!

【月曜中山12R・4歳上一千万下】山田 勝つことが恩返しだ ラッシュアウトで果敢に逃げる

公開日:2019年1月13日 17:00 更新日:2019年1月13日 17:00

 事件が起きたのは昨年10月13日の新潟6Rダート二千五百メートルの3歳上五百万下。出ムチをくれて飛び出したペイシャエリート騎乗の山田が距離を誤認、1周目のゴール板過ぎに外へ進路を取って減速してしまったのだ。

 これにJRAが下した処分は騎乗停止3カ月。その長い謹慎期間が月曜にいよいよ明ける。ここに至るまでの心境を直撃してみた――。

――あの事件の直後はどのような気持ちでしたか。

山田騎手「“やってしまった”と“申し訳ない”ということで頭がいっぱいでした。そんな時に松岡先輩や丸田先輩が心配して部屋まで来てくれて“いつでも相談に乗るから”と励まされました。それでも、しばらくは気持ちは沈んだままでした」

――師匠である小桧山師からは。

「当日はかなり厳しいことを言われました。当然ですよね。でも、(翌々日の)月曜日には北海道へ一緒に行っていただいて、(ペイシャエリートの)馬主である北所さんのところへ謝罪に行きました」

――そこではどのような言葉をかけられましたか。

「殴られてもおかしくないなと思っていたんですが、“大丈夫か”と“応援してるから”とおっしゃってくれました。本当にありがたいなと感じました。感謝してもし切れません」

――騎乗停止期間中は。

「美浦でずっと攻め馬に乗っていました。小桧山先生、青木先生、高市先生らたくさんの先生に声をかけていただきました。青木先生からは“乗り続けて暇がないようにしろ”と。乗っている間は馬のことだけを考えることができたので良かったです」

――失点をカバーするべく持てる力を尽くしてきたんですね。

「馬と周りの方々に救われました。本当に自分は恵まれています。今回の大きなミスを返すべくこれから全力で頑張ります」

――復帰初日は4鞍に騎乗。5R3歳未勝利は小桧山厩舎のカウムディー。今週の調教の感触はどうでしたか。

「坂路でしまいだけでしたが、反応は良かったです。久々でもいい仕上がりですよ。以前より落ち着いているのもいいですね」

――最終R4歳上一千万下のラッシュアウトも面白そうです。

「こちらも攻め馬の感じは良かったです。鍵はゲートですね。駐立練習は問題なかったので、実戦でもポンと出てほしいです。スタートを決めて逃げられれば面白いんじゃないかと思っています」

木津信之

木津信之

「ベガはベガでもホクトベガ!」
 93年エリザベス女王杯でホクトベガが①着でゴールに飛び込んだ瞬間の実況です。当時、浪人生でフラフラしていた自分にとっては衝撃的であり、今でも予想の根底に根付いています。
 ベガはバリバリの良血馬で鞍上が武豊。牝馬3冠にリーチをかけていました。対して、ホクトベガは父がダート血統でベテランの加藤和を配したいぶし銀のコンビ。春2冠でベガに大きく後塵を拝したホクトベガに勝ち目はなさそうでしたが、見事にリベンジ。この“逆転劇”こそが競馬の醍醐味ではないでしょうか。
 かつて作家の寺山修司氏は「競馬が人生の比喩なのではない、人生が競馬の比喩なのである」と評したそう。馬も人も生きている間はいつかの大逆転を狙っています。雑草でもエリートを超えるチャンスはあるはずと、きょうもトレセンを奔走しています。

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