木津のジョッキー直撃!

【有馬記念】大物食いサクラアンプルール トリッキーな舞台でこそ出番

公開日:2018年12月22日 17:00 更新日:2018年12月22日 17:00

 田辺は先週終了時点で81勝②着72回。

 11、13年にマークした自己最高の88勝には及ばないものの、重賞も4勝(京成杯、セントライト記念=ジェネラーレウーノ、クイーンC=テトラドラクマ、中京記念=グレーターロンドン)。外国人ジョッキーが次から次へとやってくる現状を考えれば、奮闘しているといってもいい。

 その真骨頂は、取り回しで馬の能力差を縮める騎乗技術だ。

 実際、真っ向実力勝負となる東京よりも、まぎれやすい中山の方が成績がいい。今年の単勝回収率も100%を超えているほど。

 超一線級との力差は否めないサクラアンプルールだが、トリッキーな中山二千五百メートルに田辺の極限までロスカットする手綱さばきを加味すれば、大物食いがあっても不思議ではない。

「最後の最後で一瞬の脚を」

――前走の天皇賞は⑥着でした。振り返ってください。

田辺騎手 「デキはいいと思ったんですけどね。府中の二千メートルでは不利とされる外枠でしたし、スタート直後につまずいて。それに展開も向きませんでした。流れ過ぎて脚もたまらなくて。それでも、しまいは伸びてくれたように、能力の一端は見せてくれたと思いますよ」

――2週続けて追い切りにまたがっています。

「先週は久々に乗りました。天皇賞のダメージはなさそうでしたね。あの速い馬場で走ったので心配だったんですが、歩様も良かった。日経賞の時よりもいいぐらいでしたよ(笑い)」

――今週もコスモカナディアンと併せ馬で1馬身先着の5F69秒3―39秒5、1F12秒6をマークしました。

「先週は抜け出すのが早かったので、今週はもっと(手綱を)持っていました。それでも最後の反応は鋭かったですよ。かわしてからも馬なりで集中して走れていた。トモの緩さも抜けて、調子が良さそうでしたね」

――強敵相手です。どのようなイメージで臨みますか。

「このメンバーですから、オーソドックスなアンパイ騎乗では難しいでしょうね。サクラはコーナーが多ければ多いほどいいタイプ。そこでジッと脚をためて、最後の最後で一瞬の脚を引き出したいです」

ドリーム馬券を演出

 田辺はこれまでJRA重賞で28勝をマークしている。競馬場別成績はこんな具合だ。

札幌=1勝 函館=0勝
福島=1勝 新潟=3勝
東京=8勝 中山=10勝
中京=3勝 京都=1勝
阪神=1勝 小倉=0勝

 中山が3分の1以上を占めている。

 ここでの初タイトルは13年オールカマーのヴェルデグリーン。春の新潟大賞典⑩着以来、4カ月半ぶりながら、[14][13][9]から①~⑤着が首、首、頭、首差の激戦を制した。

 9番人気で単勝は3800円。馬単2万1420円、3連単6万4420円に。

 15年京成杯オータムHのフラアンジェリコは強烈だった。

 前2戦が2ケタ着順で13番人気と全くのノーマーク。ところが、やはり後方待機から直線一気が見事に決まる。

 単勝6270円、馬単13万8000円、3連単222万7820円。アッと驚くドリーム馬券が飛び出した。

 中山での10勝中、1番人気で3勝、2、3番人気が1勝ずつ。4番人気が3勝で、あとの2頭は上記の通り。3度目の大駆けを目指す。

木津信之

木津信之

携帯電話にはズラリとジョッキーの電話番号が。岩田のような関西のベテランから、中堅どころはもちろん、石川のような若手まで、いつでも直撃。ついつい、本音がもれてくることも数知れない。加藤征、斎藤厩舎などにもグッと食い込んでいる。暮れの有馬記念では吉田隼にじっくりと取材。◎ゴールドアクターで3連単12万5870円をモノにした。

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