データ室・武田記者のラップと馬場差を徹底分析する

ロジクライのGⅢ富士S勝ちは強烈 2つのことに驚いた

公開日:2018年10月23日 16:50 更新日:2018年10月23日 16:50

 菊花賞は完敗だ。本命がどうこう言う前に、勝ったフィエールマンが無印では弁解のしようがない。強いのは分かっていたが、正直なところ中距離馬だと思っていた。

 今回のポイントは大きく2つ。まずはスタートでジェネラーレウーノがポンと前に出たのに対して、逃げようとしていたアイトーンが行けなかったこと。そして、道中の隊列の入れ替わりが非常に少なく、3角から4角にかけてもそのまま。②着エタリオウが8→6番手、⑤着グローリーヴェイズが14→12番手、⑫着アフリカンゴールドが5→3番手。これぐらいしか動きがなかった。

 実際、残り1000メートルからの3Fは12秒8―12秒2―12秒2。不良馬場だった13年と昨年を除いて、ここで11秒台のラップがない年は過去30年間調べてもない。

 そのため、ラスト2Fのラップは10秒7―11秒3。正味400メートルの競馬である。レースを見ながら「あ、だれだれが動いた」とか、「それを見て○○ジョッキーも」などもっと長距離戦特有の駆け引き、レースの動きを楽しみたかった。

 ただ、ディープインパクト産駒のフィエールマンがロングシュートを決めたことには、ノーザンF天栄、手塚厩舎の仕上げのうまさを感じた。②着エタリオウもこれまでよりはるかに真っすぐ走っている。

 ④着ブラストワンピースはこのスローで外を回った分の負け。⑤着グローリーヴェイズも18番枠で、道中はほぼノーチャンスの位置取り。よく差を詰めたと思う。この中でステイヤーらしさを感じるのはエタリオウだけで、これらの戦いを中距離で見てみたい。

 東京で好内容は何といっても土曜のGⅢ富士S。ロジクライが2番手からあっさり抜け出し、②着に2馬身差の完勝。時計は千六1分31秒7のレースレコードである。

 驚いたのは2点。まずは2番手からあっさり……という部分だ。レースは快速マルターズアポジーが飛ばし、5F通過は57秒4のハイラップ。ロジは57秒8で通過している。マルターズのハイラップ逃げはだいたい差し競馬になり、自身も2番手も残れないのが最近のパターンだが、それを覆した。

 そして勝ち時計。ハーツクライ産駒はマイルの高速決着に弱い傾向があり、1分31秒台の決着になった時は〈0029〉だった。このロジが初の千六1分31秒台で勝ったハーツ産駒ということ。速さと強さを兼ね備えた今までにないタイプだ。

 もう1頭、土曜のアイビーSを制したクロノジェネシスは上がり3F33秒4の決め手比べを32秒5の脚で突き抜けて、②着に2馬身差。新馬、今回ともスローの流れしか経験していないものの、とにかく末脚が強烈。これは走る!

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