父譲りのスタミナ
遅れてきた“大器”グロンディオーズが最後の1冠に間に合った。
デビューが今年2月でまだキャリア4戦だが、3勝③着1回。取りこぼしも最小限にとどめられている。
田村師がこう話す。
「詰めて使って成長を阻害したくなかったんで、すごく大事にゆっくり育ててきたんだ。使っては休ませてというのを繰り返すたびに大人になってね。今回も新潟を勝った時とは全然違う。もともと体幹や心肺機能はいいけど、骨格に見合う筋肉がついた。状態に関しては文句ない」
特にこの中間はパワーアップが顕著で凄みが増している。
1週前はウッドで3頭併せ。豪快な動きを示して5F65秒0の好時計をマークすると、今週も同じメニューで5F64秒8―36秒8、1F12秒2。軽く気合をつけられただけで、併走馬をぶっ千切った。
「しびれちゃうよね。追い切った後でフーもハーもない」
これだけのハードトレを消化しても息が乱れないのは、父ルーラーシップ譲りのスタミナがあるからこそだろう。距離が延びれば延びるほどいいタイプ。淀の三千メートルが不安材料になることは全くない。
モレイラ騎乗も大きな魅力だ。マジックマンからはこんな言葉も。
「個人的には短距離より長距離の方が好き。楽しみにしてるよ」
頼もしい鞍上を味方に菊花賞最少キャリアVを成し遂げる。
馬券は馬単と3連単が中心で、押さえに馬連。金額は決めず、当日の状況次第で増額することも考えたい。