松岡 気合満点
富士Sに出走するウインブライトはこれまで13戦している。そのうちデビュー2戦目以外は松岡が手綱を取って、じっくり育ててきた“お手馬”だ。
ビッグタイトルを狙って、今年は中山金杯②着→中山記念①着と弾みをつけて大阪杯へ臨んだ。
スタートを決めて、好位で理想の形でレースを進めながらも、勝負どころでスワーヴリチャードにまくられ、抵抗するもあえなく沈没。GⅠの厚い壁にはね返されてしまった。
札幌記念での仕切り直しを狙ったものの、調子が上がらず、再度、立て直されることに。競馬ゆえになかなか予定通りにはいかないもの。
だが、このコンビが“秋こそは”の気概を持ってターフに戻ってきた。始動戦にかける思いは並々ならぬものがある。
「いい競馬をして次に」
――札幌記念を目指して函館競馬場で調整されていましたが、2週間ほどで再び放牧に出ました。
松岡騎手「入厩したときから背腰の調子があまり良くなくて、歩様ももうひとつ。ちょっとずつ進めていったんですが、競馬に間に合わないし、無理して壊してもと思って先生(畠山師)やオーナーと相談して回避することにしました」
――再度、放牧を挟んで9月19日に美浦へ戻りました。そこからはこれまで通り、追い切りに毎週またがっています。
「ええ。これまでの時計の出し方を見てもらえれば分かるんですが、夏の背腰が良くなかったのがぶり返さないように少しずつ負荷を強めてきたんですよ」
――今週水曜は先行する2頭を追いかけて最後は大外を回って6F83秒1―39秒2、1F13秒3を馬なりでマーク。
「前の馬が飛ばして行ったので無理をしませんでした。ただ、考えていたより時計が速くなったのが気に掛かりましたが」
――木曜も感触を確かめました。
「久々なのでゲート確認が必要だったので。心配していた追い切りのダメージがないことも分かったので安心しました」
――下半期の好発進を決めたいですね。
「GⅠを見据えているので、正直、目イチの仕上げではないんですが、八分はできてます。GⅢのここなら格好はつけてくれるはず。いい競馬をして次につなげたいと思っていますよ」