【エプソムC】浜中ダッシングブレイズようやくの重賞V

公開日:2017年6月12日 17:00 更新日:2017年6月12日 17:00

東京新聞杯の落馬から1年4カ月

 競馬ロマンの一端に触れた――そんなレース結果となった。

 日曜のGⅢエプソムCは5番人気ダッシングブレイズが重賞初勝利を決めた。騎乗していたのは11年目の浜中である。

 デビュー3年目に菊花賞を制してGⅠジョッキーの仲間入りを果たし、6年目から4年連続して年間100勝以上をマーク。将来を嘱望されていた若手だった。

 だが、好事魔多しではないが、昨年2月から歯車が狂ってしまう。

 GⅢ東京新聞杯でダッシングブレイズに騎乗。最後の直線で内ラチと接触して落馬、競走中止となってしまった。浜中は3カ月で骨折から復帰したものの、以降はやや精彩を欠いてしまう。

 11月にはGⅠマイルCSをミッキーアイルで制したが、直線で斜行して開催8日間の騎乗停止処分に。さらには今年3月のGⅡフィリーズレビューでも②着レーヌミノルで斜行して再び開催8日間の騎乗停止となり、度重なる自分の不甲斐なさに報道陣にコメントを残さず競馬場を去ったこともあった。

 一般的に騎手は、競馬に乗り続けないと騎乗の際のポイントやリズムが崩れるといわれるが、この春のGⅠは2鞍に乗っただけ。絶好調時と比べると物足りなさが残る。

 それでも、乗り替わりが当たり前のようにある昨今、再び、浜中の元に騎乗依頼が届く。ひとえにダッシングブレイズの馬主や調教師の人柄だろうが、そこで結果を残したことは、過去を乗り越える意味でも大きい。

「勝てばまたお互い頑張れると思って。その祈りがかなってうれしい」とは浜中。管理する吉村師も「やっぱり(浜中)俊で重賞勝ちをって思っていた」と騎乗を褒め称えた。

 結果だけが求められる外国人騎手全盛期の中、こうした熱い人間模様も忘れかけていた競馬の醍醐味のひとつ。

 ここから騎手・浜中のさらなる成長を期待したい。

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